国立天文台の魅力とは？国立天文台では何ができるの？

「国立天文台」は、東京都三鷹市にある研究所です。天文台なので、もちろん巨大な望遠鏡で宇宙の観測などを行っています。日本の天文学を代表する研究機関なんですね。

さらにここでは、天文台歴史観や展示室などの一部施設を無料で見学することが可能です！

夏休みということで、親子で行ってみるというのはいかがでしょうか？

今回はこの国立天文台について紹介します。

国立展望台の歴史

東京都三鷹市にある国立天文台は、1878年、明治11年に「東京大学観象台」として本郷に設立され、その10年後に「東京大学東京天文台」として麻布板倉に移転、大正3年の1914年から十年越しに現在の三鷹大沢に移転しています。東京大学の付属研究所という「東京天文台」の名で長らく親しまれていましたが、昭和63の1988年、文部省が所管する「国立天文台」となり、国際的な事業を積極的に推進しつつ、国立大学の共同利用機関ともなっています。

1949年以降は、観測施設の拡充によって、日本各地に新しい望遠鏡が設置されましたが、ここでは中央標準時・位置天文学関係の観測や研究、大規模基礎実験や装置の開発、データ解析などを行い、本部として管理業務等、それらの中心的役割を担っています。

1945年に本館が焼失して記録などを失っていましたが、過去に建設された施設で3棟が登録文化財、1件が重要文化財になっています。国家事業もしています。暦の編纂や日本標準時まで決定しているというところなので、意外にも私たちの生活に深い関係がありますね。

3室に分かれているプロジェクト

国立天文台にはA・B・Cというプロジェクト室という区切りがあり、それぞれが別個のプロジェクトを持っています。ここで具体的にどんなプロジェクトがあるのか紹介してみましょう。

Aは研究開発段階のプロジェクトを行っています。「JASMINE計画」とは、国立天文台の「JASMINE検討室」が中心として行われる、天の川銀河の詳細を調べる計画です。「RISE月惑星探査プロジェクト」とは、その名の通り月探査機の開発と研究、運用を目的にしているプロジェクトで、「はやぶさ2」に搭載された機器の開発も行いました。

Bは稼働する一段階前のプロジェクトです。「重力波プロジェクト」は重力波望遠鏡の研究と開発を進めています。国立天文台にある重力波望遠鏡「TAMA300」の運用と、岐阜県の飛騨市に建設されるという重力波望遠鏡「KAGRA」の建設を担っています。

Cは観測装置の運用や観測、そのデータ解析を行っています。「太陽観測科学プロジェクト」とは、太陽フレア望遠鏡や太陽観測衛星の「ひので」を運用しているプロジェクトでです。「ひので」とは「ようこう」の後継機である太陽観測衛星です。JAXAと共同して打ち上げています。

無料で見学できる施設を紹介

先ほども触れましたが、この国立天文台、実は見学することができるんです。しかも無料で！ということで、ここで少し国立天文台の見どころを紹介しましょう。国立天文台ではまず、受付で入場手続きをしましょう。これで見学することができるようになります。

敷地内は自然が多く残されていて、これが都会？と思うほどです。広いのでだいぶ歩くことになりますが、木が多くちょっとした運動と思えば一石二鳥（笑）

見学できるのはまず「第一赤道儀室」という建物でこれは1921年に建造されたというこの施設で一番古い建物です。100年以上前ですね。登録有形文化財にもなっています。木造のドームはレトロで趣があります。中に入ると太陽の黒点観測に利用されていたという赤道儀があります。これまたレトロな外観の「大赤道儀室」の2階には日本最大の屈折望遠鏡があります。階下には世界の天文台の写真などが展示されています。

「天文機器資料館」はその名の通り天文機器の資料館で、ひんやりとした内部には天体観測の機器がびっしりと置かれています。

夏休みの思い出にいかがでしょうか

無料で見学できる国立天文台についてでした。国立天文台にはレトロで趣がある見学施設だけでなく、外から見ることができる望遠鏡や文化財の建物、芝生広場など、ほかにも魅力もあるのが特徴です。とくに芝生広場の開けた空間は、ここが東京？と思ってしまうほど。ということで、夏休みに親子でちょっと探検、なんていうのにはぴったりの場所かもしれません！？