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太陽はどうやって誕生したの?太陽系の「はずれ」にはなにがある?

2018年4月6日

 

太陽系とはその名の通り、太陽を中心とした宇宙の領域です。

私たち人間が住んでいる地球も太陽系に属しています。

今回はこの太陽系について説明してみましょう。

 

太陽系の概要について

 

宇宙の中の太陽系という領域は、太陽とその周りを公転している天体に微粒子、

太陽の活動が環境を決める主な原因である空間からなる場所です。

 

太陽の周りを公転している天体は、地球を含めて現在8つの惑星と、

この前惑星から外された冥王星を含めた5つの準惑星、その他多くの太陽系小天体です。

この太陽系小天体というものには小惑星や太陽系外縁天体、彗星などがあります。

 

さらに、惑星・準惑星・太陽系小天体はその周りを公転している衛星・環などを持つものもあります。

 

太陽系の位置や軌道についてですが、

太陽は約10万光年という直径がある「銀河系(天の川銀河)」と呼ばれている銀河の中の、

約2000億個という恒星のひとつで、銀河系の中の「オリオン腕」という領域に位置しています。

 

太陽系は、太陽の重力が影響を与える天体の集団であり、

もちろん太陽はその中心に位置しています。

 

壮大な銀河系の中で、太陽はポピュラーな恒星の一つと考えられています。

 

銀河系の中心からは「26100±1600光年」ほどの場所にあるとされており。

太陽系は速度240±14km/sで銀河系内を周り、

約2億2600万年という人間からは途方もない時間で銀河系を1公転します。

 

太陽系と人間の歴史

 

歴史の教科書でご存知の通り、古代の時代では地球が宇宙の中心で、他の天体が地球の周り

公転しているという「天動説」が受け入れられていました。

 

そこから、コペルニクスやガリレオ・ガリレイが地球はほかの惑星と同じく太陽の周辺を公転している

「地動説」を提唱して、これが受け入れられたのが16世紀〜17世紀の時代です。

 

この当時は6つの惑星が知られていましたが、

後の300年で天王星と海王星の2つの惑星が発見されています。

 

天王星の動きが乱れていることで「惑星X」の探索が開始され、

1930年に冥王星が見つかりました。

 

20世紀も終わりになるころ、海王星より外にあるエッジワース・カイパーベルトという領域で、

比較的大きい天体が発見され始めました。

 

冥王星もこれらの天体の一つではという説が学界の主流になってきたために、

冥王星は惑星ではないという提案がありましたが、

1999年の段階では国際天文学連合はこれまでの歴史的な重みから、

冥王星の格下げは行わないと発表します。

 

更に一万個以上もの小惑星が見つかり、

エッジワース・カイパーベルトの外側には彗星の巣のような

「オールトの雲」が予想されるようになります。

 

そして2005年、冥王星よりも大きな「エリス」という天体が見つかったことにより、

翌年の2006年に惑星の定義と照らし合わせることで、

ついに冥王星は惑星から除外されることになりました。

 

 

現在判明している太陽系の起源

 

では、太陽系の起源とはどういったものになるのでしょうか?

 

太陽系の起源はもちろん太陽の誕生からといってよいでしょう。

 

太陽が生まれるとほぼ同時に、太陽系の主要天体も形成されています。

太陽というのは典型的な恒星とされていて、

つまり恒星が生まれる過程を研究することで太陽系の起源も推測することができるでしょう。

 

まず、天の川銀河には水素を主成分としている「星間ガス」があります。

この密度が高まると星間雲ができます。

 

星間雲は遅く回転していますが、均質でなく密度に偏りがあります。

この偏りが大きい部分では一酸化炭素などのたくさんの分子ができますが、これが「分子雲」です。

 

分子雲のなかでもさらに密度が高い場所では、自己の重力によってもっと「濃い」

分子雲になりますが、これが「分子雲コア」と呼ばれています。

 

この質量は太陽の数倍で、温度はまわりよりもやや高い数10kほどになります。

 

「ゆらぎ」によってこのコアが縮むと、中心付近の物質が集まって「原始星」となります。

原始星の周りには高密度なガス雲ができています。

 

これが太陽の原型ですが、まだ熱核融合はしていません。

物質が落下して重力のエネルギーによる熱エネルギーが放射エネルギーとなって輝きだします。

 

太陽の原型は物質が落ち込み続け、ゆるやかに成長していきます。

 

やがてその成長もひと段落し、形成されたダストとガスの分離が起こります。

ガスは重力で赤道面に向かい沈殿をしていきます。

 

この分離から「微惑星」ができて、原始太陽の周辺を公転します。

起動はまちまちのため衝突することがありますが、

速度はあまりないので互いが壊れるよりも合体することが多く、これによって微惑星が成長します。

 

大きくなった微惑星がさらに周囲の微惑星と合体して成長していき、

周囲に微惑星がなくなると成長が止まります。これが「原始惑星」です。

 

星雲ガスが消失したことについては、その詳細は不明とされています。

原始太陽のおいて熱核融合が起こり、

その強い紫外線によってガス分子が分解されて恒星風によって飛ばされた、

または星雲ガスが原始太陽に落ち込んで消えたという説があります。

 

どんな機構でも、現在のような太陽系になるためには星雲ガスが消える必要があります。

 

 

太陽系のような構成はあまりない!?

 

太陽は典型的な恒星なため、他の恒星の周りにも惑星があると期待されていました。

 

90年代の中ごろ以降になると、間接的な手法によって200以上の太陽系外惑星が発見されています。

 

観測の限界もあるものの、以前に考えられていたような太陽系に似た惑星系は発見できず、

木星かそれ以上の質量を持つ惑星が、恒星のとても近くを回っている「ホット・ジュピター」、

長い楕円の軌道を巡る「エキセントリック・プラネット」のようなものが発見されています。

 

これらはもともと木星・土星と同じような場所でできたものですが、

木星級の巨大な惑星がいくつもあったのでお互いの潮汐力から短い期間で軌道が乱れ、

または弾き飛ばされて、残ったものは長い楕円の軌道や主星に

とても近い軌道を回るようになったとされています。

 

 

太陽系の「はずれ」にはなにがある?

 

昔は太陽系の中で最も外側にあるとされていた冥王星の軌道が「太陽系の果て」

とされていましたが、「エッジワース・カイパーベルト」という

外縁天体が見つかったことによってその考えはなくなりました。

 

太陽から吹く太陽風はエッジワース・カイパーベルトの外の「末端衝撃波面」を越えたとき、

恒星間を満たしている星間物質・宇宙線によって速度を落とし、星間物質の一部になります。

 

太陽風が到達できる範囲のことを太陽圏「ヘリオスフィア」、

その境界面は「ヘリオポーズ」と呼ばれます。

 

ボイジャー1号は21世紀の初頭にこの「末端衝撃波面」を通過して、

2012年の8月にはヘリオポーズに到達しています!

 

多くの「散乱円盤天体」や「長周期彗星」はヘリオポーズの外側までに達する軌道を周っています。

彗星の巣「オールトの雲」は1万天文単位、約0.16光年以上先、

太陽の重力圏の限界近くまであると予想されます。

 

その距離はだいたい10万天文単位の約1.6光年程とされていますが、

もっと遠くまであるという説もあります。

 

 

殻に包まれている太陽系!?

 

人類は宇宙の探索を進めていますが、それでも宇宙はまだまだ謎のベールに包まれています。

我々が住んでいる太陽系ですら、わからない不明の部分のほうが大半なのです。

 

太陽から非常に遠い場所に位置している「エッジワース・カイパーベルト」の謎や、

太陽系の殻?といわれている「オールトの雲」についてみていきましょう。

 

「エッジワース・カイパーベルト」というのは、

凍った水・メタン・アンモニアから構成されている円盤です。

これは太陽から30天文単位遠い海王星軌道より始まり、

太陽から50天文単位離れた場所まで続きます。

 

エッジワース・カイパーベルトの謎のひとつは、

50天文単位の場所で突然途切れているということで、天文学者はこのことをカイパーの崖、

「カイパークリフ」と呼んでいます。

 

カイパーベルトは太陽から非常に遠くにありますが、

太陽系の一部ではさらに遠い存在があります。それが「オールトの雲」です。

私たちが思い描く太陽系というものは平らな円盤状ですが、

天文学者は長らく、この円盤は「球状の殻」に囲まれているのではといった仮説を考えてきました。

 

この殻というのが「オールトの雲」で、

氷の岩から構成されているとされており、

氷の岩は水・メタン・エタン・一酸化炭素・シアン化水素等の物質から形成されています。

これは、なんと太陽から2光年にもわたり広がっているとされています。

 

どのようにして太陽系が出来たのかを示した数学上モデルでも、

この雲があることを示しています。

 

初期における太陽系のカオスな状態が、

現在のように我々の知っている円盤状になり、

小さい氷状の物体が木星やその他の巨大ガスの重力から外に放出されると考えられるからです。

 

しかし、このオールトの雲をじかに観察したことは現在ありません。

それは非常に遠く光もほとんどないので、

現在のわたしたちの技術では観測ができないためです。

 

 

ほんとうに宇宙は広大ですね

 

太陽系についてでした。巨大なスケールを持つ太陽も、

宇宙に存在する約2000億個という恒星のひとつなんですね。

太陽系のはずれにあるエッジワース・カイパーベルトやそのまた先にあるオールト雲も、

どのようになっているのか興味がでてきますね。

 

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