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宇宙から見た地球の姿は?夜の姿も変化がある?

2018年4月7日

 

1961年に人間が初めての宇宙飛行を開始して60年近くもたちますが、

ロケットに乗って宇宙からじかに地球を見た人は、史上でたった556人なんだそうです。

では、宇宙から見る地球の姿はどのようなものなのでしょうか。

また、最近4年の間でも変化したという「地球の夜の姿」にも迫ってみましょう。

 

地球を外からみると人生観が変わる?

 

イタリア人で女性の宇宙飛行士であるサマンサ・クリストフォレッティさんは2015年、

宇宙にある国際宇宙ステーションにおいて199日という期間を過ごしました。

この日数は、女性の宇宙滞在における期間として、史上2番目に長い記録となります。

 

サマンサさんは宇宙から見た地球についてこう語っています。

 

「この惑星(地球)を眼下すると、多くのものが人間と関係なくあるように思えてきます。

地質学的時間で考えたら、私たちというのはほぼ取るに足らない存在だと思います。

人類が地球に長く住み続けたいなら、我々は一つの家族のように力を合わせなければならないでしょう」

 

サマンサさんは宇宙滞在が長くなってから、

人間が地球に与えた影響について、これまでとは別の考え方をするようになったそうです。

 

地質学的に巨大な力で形作られた地球を宇宙から見ると、

ピラミッド・高層ビル等さえ建造してきた人間の歴史でさえも、

ただの一瞬にすぎないと思えるようです。

 

サマンサさんの目には、あらゆる人間の建造物は、

ただの一夜にして建てられたようなものに感じるそうです。

 

ロケットによって周回軌道に入り、地球の後ろから太陽が上昇してくるのをじかに見たことがある人は、

これまでの人間のなかで556人だけです。

また、月の裏側に到達した人はそれよりもすくないたった6人です。

 

よく聞かれることですが、宇宙から生で地球を見るというのは、

今までの世界観が変わるというほどの体験なんだそうです。

たとえ言葉で表すことができない場合でも、

宇宙から地球を映した1枚の写真でも、多くの人の考え方を変えることもあります。

 

2009年にハッブル宇宙望遠鏡の修理するために

宇宙へ飛び立ったアメリカ国航空宇宙局・NASAの飛行士であるマイク・マッシミーノさんは、

命綱によって望遠鏡につながれ作業しつつ、眼下に広がる地球の姿に見惚れました。

 

南アメリカの緑豊かな熱帯雨林や、アフリカの砂漠、

まばゆい光が広がる都市等は、まるで楽園のように見えたそうです。

 

「ある時まで、天国から見た地球は、こんなふうだろうと思っていました。

しかし、その後にこれはそれ以上に美しいのだと思うようになりました。

天国自体がこのような姿ではないでしょうか。

この地球は一つの楽園ではないかと思います」

とマイク・マッシミーノさんは語ったそうです。

 

人間の存在がわかる、宇宙から見た地球の夜

 

さて、宇宙から見た地球は、夜になると昼間とは印象が様変わりします。

夜の地球は宇宙から見ると、人間が作り出している「灯り」によって、

シンプルな明暗を浮かび上がらせている世界となります。

 

それを撮影した画像は、人間がなにをしてどのような変化をしているかという

事実を明らかにする手がかりとなります。

 

宇宙飛行士の岩田光一さんが宇宙ステーションが夜の東京を通ったときに画像を撮り、

ツイートで「とても明るく輝いている」とつぶやいています。

 

「まるで生きているようだ」「AKIRA(アニメ)だ」など、

フェイスブックにも多くの反響がが寄せられていました。

 

(画:NASA 衛生画像 イタリアの国土がくっきり

 

NASAが2016年のデータによる地球の夜の画像を公開しましたが、

 

地図製作者のジョン・ネルソンさんは、

その画像が4年前の2012年と違いがあることを発見しています。

 

(画:NASA 衛生画像 アジアの夜

 

その違いとは、地域により明るくなった場所や暗くなった場所があるということです。

ネルソン氏はその違いを研究、4年間の地球の夜の光の変化を明らかにしました。

 

それによれば、4年間の間に内戦で荒廃しているシリアは暗くなっていて、

逆にインドは明るくなっています。

 

なぜインドが明るくなったのかといえば、インドではこれまで多くの人たちが電気がない暮らしをしていましたが、

政府が「地方電化プログラム」を定めて、

再生可能なエネルギーに投資を行っている最中だからでしょう。

 

この成果を、宇宙から見た地球の夜の画像でも見ることができたのです。

 

ほかの部分では先進国の一部が暗い等、簡単に説明がつかない変化もありました。

 

「アメリカとヨーロッパが暗くなっていることには驚きました。

これは高効率照明技術が関係しているのではないでしょうか」 とネルソン氏は語ります。

 

イギリスでは光の量が増えていますが、ヨーロッパではこれと反対となっています。

これは、光害の認識が高まっていることと、

光害削減に向けてのキャンペーンの影響かもしれないとされています。

 

NASAでは、毎日の地球の夜の映像を科学者たちに提供する予定で、

これを違法漁業の発見・災害対応・光害の特定・

生態系の保護等のような多くのことの役に立ててもらいたいとしています。

 

できることなら一度は見てみたいですよね

 

宇宙から見た地球の姿についてでした。

 

宇宙から生で地球の姿を見るというのはとてもすごい体験のようで、

世界観が変わるとよく言われていますね。

普通の人間が旅行のように宇宙に行き、地球の姿を見ることができる日はくるのでしょうか。

 

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