火星

ついに水の証拠!火星に湖の存在が確認されました

2018年8月3日

火星

 

先日のニュースによると、欧州宇宙機関の火星探査機が火星の水の証拠を発見したそうです。

火星といえば、水の存在についてこれまでいろいろ言われてきたわけですが、

ついにその証拠が見つかったということですね!

今回はこの件について詳しく見ていきましょう。

 

ついに火星で水が発見

 

先日 、イタリア宇宙機関の研究チームが、

欧州宇宙機関ESAの火星探査機「マーズ・エクスプレス」によって、

火星の水の証拠を発見したという論文を、

7月25日に発売されたアメリカの科学誌「サイエンス」によって発表され、

これがニュースとなりました。

 

これによれば、火星の南極地域の氷床の下には、

幅約20キロという大きさの、

丸みを帯びている三角形のような形をした湖があるということが判明したそうです。

 

これまでは、火星の表面には断続的に水が流れていたとされる跡が発見されていましたが、

現実に火星の水の証拠を見つけたのは今回が初となります。

 

NASAの火星探査車である「キャリオシティー」が湖底を探索し、

過去の火星の表面には水が存在していたことが知られていました。

 

その後、火星の薄い大気によって地表の温度が下がって、

それらの水分は大部分が氷になりました。

 

科学者はこれまでも火星の水を調べていましたが、

決定的なものは発見されていませんでした。

そのため、今回の発見は非常に重要で価値があるものとされています。

 

この湖は、欧州宇宙機関のマーズ・エクスプレスが搭載しているレーダー装置が、

火星の地表またはそのすぐ下の地中を調べているときに発見しました。

 

レーダー装置「MARSIS」は、2012年5月〜15年12月まで、

火星の南極付近にある地域を調べ、地表・氷冠にレーダー波を照して、

その反射波を測定しました。

 

得られた29のレーダーサンプルにより、

表面下のおよそ1.6キロの場所に大きな変化がある信号があり、これを図像化しました。

発見された湖は、グリーンランドや地球の同様な南極の氷床の下にあるものと、

とても似ているとされています。

 

それほど大きな湖ではないかもしれませんが、

研究チームではこの湖は最低でも1mの深さがあるとしています。

 

まず調査が優先させるのは微生物

 

こうなると考えられるのはやはり、火星に生命がいる/いたかについてでしょう。

 

「水があるということはそこに生命が存在する」ということはよく言われていますよね。

 

しかし今のところは、今回の発見によっても、

火星の生命の存在についてははっきりと分かっていることはありません。

 

火星の表面は私たちが知る生命には適していないということは昔から知られています。

このため、火星での生命探しは地中に向かったのです。

 

火星の地中の場合、有害な宇宙船にも守られて、重力・温度という面でも、

生命が存在しやすい水準にまでなります。

重要なことは、生命に必要な水が存在していたということです。

 

地球外生命体ではやはり水の存在が重要となるようです。

 

しかしこの水の存在が示されたとしても、実際の命を突き止めたとは言えません。

 

ただ、今回の発見によって今後は火星のどの時点を調査すればいいのかがわかりました。

まるで宝の地図を持って探す宝探しのようですね。

 

火星の水の温度や含まれている物質も、生命の存在に大きな影響があります。

 

火星にある湖の水温はマイナス10度〜マイナス70度と推定とされていて、

このような状態ではその水に多くの塩分が含まれていると予測されます。

 

そのため、この水はとても冷たく濃い塩水と言う可能性が高く、

その場合は、生命にとってかなり過酷な場所ということになります。

 

このように、火星の水は生命にとっては理想的な場所ではないですが、

似たような場所で生きている地球の生命体もいます。

 

それは、極限環境下の微生物です。

微生物が存在していなければ当然高等生物もいない

でしょう。そのため火星でも、

高等生物の先にまずは微生物の調査が優先されるのではないでしょうか?

 

 

火星の水はものすごく冷たくてしょっぱい!?

 

火星に水の存在の証拠が見つかったというニュースについてでした。

火星の水の存在は以前から言われていたわけですが、決定的な証拠はなかったわけです。

 

それが今回、そのような証拠が見つかったということで、非常に大きなニュースとなりましたね。

 

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