「ゴジラ」といえば日本が誇る特撮映画に登場する怪獣ですが、なんと、このたびこのゴジラがあのNASAによって星座に認定されたそうです!
今回はこの、nasaが認定した「ゴジラ座」について紹介します。
「ゴジラ」ってなに?おさらいしてみましょう
このたび、有名なアメリカ航空宇宙局のNASAがゴジラを星座に認定したというニュースがありました。「ゴジラ」とは、もちろん日本の特撮映画に出てくる怪獣ですね。第1作のゴジラは、1954年に公開されました。
それから65年。
今までに日本国内では合計29作品が作られ、第29作目の「シン・ゴジラ」でシリーズ累計観客動員数が1億人を突破、邦画の実写シリーズではもちろん歴代最高記録を達成しました。
また、2017年は映画以外にも初の誕生祭「ゴジラ・フェス2017」が人気をおさめ、2018年11月3日に「ゴジラ・フェス2018」が開催されました。
2018年11月9日にはアニメーション映画の三部作シリーズで最終章の「GODZILLA 星を喰う者」が公開。
ゴジラ人気は日本だけに留まらず、2019年ではハリウッド版の「ゴジラ:キング・オブ・ザ・モンスターズ」も公開する予定です。今年2019年で誕生65周年というゴジラは、これからも増々を私たちを楽しませてくれるでしょう。
nasaが「ゴジラ」を星座に!
今回ゴジラが星座が選ばれたのは、「フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡」搭載の観測衛星が打ち上げ10周年を迎えたことと、この観測衛星が肉眼で観察できる星の数と同じ3000以上の天体を見つけたことの記念として新しく作成された「ガンマ線天体を結んだ22星座」です。
フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡は2008年の7月に、宇宙分野研究者と素粒子実験研究者が手を組んで開発した「ガンマ線観測衛星」として打ち上げられています。ガンマ線というのは放射性元素から出ている電磁波のひとつで、この大部分は地球上の大気によって吸収されてしまうので、これまでの地上の観測は困難でした。
このため、科学衛星によっての観測で解明したいということになり、この観測衛星が打ち上げられることになりました。ガンマ線を放射している主な天体には、「パルサー」「超新星残骸」「活動銀河核」などがあるそうです。「フェルミ・ガンマ線宇宙望遠鏡」搭載の観測衛星は日本・アメリカ・フランス・ドイツ・イタリア・スウェーデンの政府機関と研究組織の共同研究です。
この10年で打ち上げ前の10倍以上にもあたる3000以上の天体を発見していて、高エネルギー宇宙物理の世界に新しい知識を与えてくれる衛星として、貴重な成果をあげています。ちなみに、「オリオン座」や「カシオペヤ座」などの、普通に知られている星座を認定しているのは、基本的に別組織の「国際天文学連合(IAU)」です。
なんでゴジラが星座に?
ところで、「なぜゴジラが星座に?」という感じですよね。
ゴジラが星座に選ばれた理由は、チームが研究しているブラックホールなどの高エネルギー天体の周りで起きている、ガンマ線の粒子がジェットのように光を放つ現象の「ガンマ線バースト」が、ゴジラが口から放つあの「放射熱線」に似ているから、だそうです。
また、今回新しく発表された22の星座では、ゴジラのほかにもスタートレックシリーズの宇宙船「エンタープライズ号」や「超人ハルク」、「星の王子さま」等、宇宙・SFに関連したキャラクターも含まれています。
ゴジラが星座になったことはもちろん日本の怪獣では史上初ですが、今回日本からはゴジラのほかにも「富士山」も星座に認定されたそうです。
NASAのホームページにはこのようなことが記述されています。ゴジラは映画界の有名なモンスターの1つで、日本の大衆文化でも象徴的なシンボルになっている。このゴジラのトレードマークが「放射熱線」。
これはブラックホール・中性子星に関連している「ガンマ線バースト」と似ている。フェルミ・ガンマ宇宙望遠鏡のガンマ線観測は、毎日宇宙のどこかで発生している巨大バーストを記録しているが、この巨大バーストはゴジラも嫉妬させるだろう。
ということなんですね!
残念ながらゴジラ座は地上から見えません
nasaが認定したという「ゴジラ座」についてでした。気になるのが、ゴジラ座は地上から見えるのか?というところですね。
しかし、残念ながら、上記のように地上から確認しにくいガンマ線を結んだ22星座のため、肉眼や望遠鏡でみることはできないとされています。