太陽系外惑星

地球から100光年先に生命が存在できる惑星「TOI-700d」が発見される!





TOI-700d wikipedia

TOI-700d / wikipedia

 

2020年、今年に入ってすぐ、NASAの惑星探査機が地球から100光年離れた場所に、生命が存在することができる「ハビタブルゾーン」の惑星「TOI-700d」を発見したというニュースがありました。今回はこの「TOI-700d」と、その恒星であるに「TOI-700」ついてみていきましょう。




ハビタブルゾーンの系外惑星が見つかりました

 

2020年1月6日、米航空宇宙局のNASAが、惑星探査衛星の「TESS(テス)」によって、地球から約100光年先にある恒星の周回している、地球に似ている大きさの、生命が存在できる可能性[ハビタブルゾーン]がある系外惑星を初めて見つけたという発表をしました。

 

これは「TOI-700」という名前がついている恒星を回っている惑星です。TOI-700は「かじき座」を構成している低温・小型のM型矮星(赤色矮星・せきしょくわいせい)で、質量と半径は太陽の4割ほど、光度は太陽の2.3%で、少なくても15億年存在しているとされています。

 

赤色矮星は活発なフレア活動をしているものが多いのですが、11ヶ月間に及んでのTESSの観測では、TOI-700表面のフレア等の活動は確認されていないそうです。「TOI-700d」と名付けられた当該惑星は、この恒星の惑星系に属している3つのうちの1つで、そのなかで最も外側の軌道を周回しています。

 

公転周期は地球日数で37日で、自転周期・公転周期が同じなので、惑星の一面がいつも恒星の方を向いています。残り2つの惑星は10日・16日という公転周期で、10日の惑星は地球と同じ大きさの岩石の惑星、16日の惑星は地球・海王星の中間くらいのサイズを持つガス惑星のようです。

 

恒星TOI-700は高温で、周りの惑星で生命がの可能性はないとされていました、しかし観測のチームはその後TOI-700の数値を修正し、より小さい恒星ということになり、この最も外側を回っている惑星のTOI-700dについても、生命が存在できる場所である「ハビタブルゾーン」であるという観測結果を公表しました。これからは、NSSAが来年に打ち上げるという予定の「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」での観測等を通じて、惑星の大気や成分組成も判明する予定です。




ハビタブルゾーンとはいったい?

 

TOI-700の惑星の軌道とハビタブルゾーンの位置を示した画像 / wikipedia

TOI-700の惑星の軌道とハビタブルゾーンの位置を示した画像 / wikipedia

 

「ハビタブルゾーン」という言葉が出てきましたね。ハビタブルゾーンというのは、宇宙のなかで地球のように生命が存在することができる領域のことで、日本語にすると「生存可能領域」「生命居住可能領域」などになります。普通、ハビタブルゾーンといえば惑星系ハビタブルゾーンのことであり、これは、恒星近くで大気圧が十分にある環境で、惑星表面に「水」が存在している範囲ということになります。

 

惑星系ハビタブルゾーンは、太陽系の地球と、地球が受ける太陽からの放射エネルギー量によって定められています。地球においての水の重要性により、ハビタブルゾーンの天体は、地球外生命体・地球外知的生命体が存在している範囲・分布を決めるために重要になると考えられます。この「惑星系ハビタブルゾーン」の他には、銀河系内で居住するのに適した領域である「銀河系のハビタブルゾーン」、ブラックホールの周りで居住するのに適した領域という「ブラックホールのハビタブルゾーン」等の、いくつかのハビタブルゾーン理論があります。

 

ハビタブルゾーンという概念はこの数十年間で、生命体がいるかどうかの主な基準としてどうかという疑問が残り続けていて、そのために現在も理論の発展が続けています。たしかに、地球の人間や動物のような存在だけだとすればハビタブルゾーンも理解しやすいですが、宇宙ではどんな生物がいるかわかりませんよね?

 

そのため、こういったハビタブルゾーンに疑問が出てくるのというのも個人的に理解できます。地球以外にも水が存在していた証拠が見つかって以来、そのかなりの量が、恒星近くのハビタブルゾーン外部にあると考えられています。太陽系にあるリソスフェアやアセノスフェアに大くの水があり、地球に存在しているような、太陽の放射エネルギーがいらない地下生物圏の概念が最近では一般的になっています。

 

潮汐加熱・放射性崩壊等のエネルギー源で維持していたり、大気以外で気圧の加圧さなどがあれば、自由浮遊惑星・太陽系外衛星であっても、液体の水は存在している可能性があります。液体は束一的性質が違うので、地球の海水中にある塩化ナトリウム、火星赤道上の塩化物・硫酸塩、アンモニアの溶液として広範囲の圧力下・温度下で存在できます。また、仮想上の生命にとって有利になる、水以外のものが液体という形態であり得る、「広義的ハビタブルゾーン」も提案されています。

 

来年にはもっと多くの事が明らかに

 

NASAが、惑星探査衛星の「TESS(テス)」が地球から100光年先にある恒星「TOI-700」と、この恒星を周回しているハビタブルゾーンの惑星「TOI-700d」を発見したというニュースについてでした。ハビタブルゾーンの惑星ということで、こうなると当然、そこに生命はいるかどうかが気になりますね。NSSAが来年打ち上げするという「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の観測で、この惑星の大気や成分組成も調べるということです。

 




 

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