2018年の夏は、火星が大接近すると言われています。
これは2003年以来の大接近で、15年ぶりというほどの接近になります。
肉眼では2019年初めの頃まで明るく見えるので まだまだ見るチャンスはあるでしょう。
今回はこの火星大接近についてご紹介します。
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今年の夏は火星観察の絶好の機会となります
2018年の夏、火星と地球が最接近します。
火星が最接近する日は2018年7月31日、地球との距離は5,759万キロになりますが、
この年の夏から秋にかけては望遠鏡で火星を観察する絶好の機会となるでしょう。
火星が星座の中を動いていく様は面白い光景となり、
月などの他の惑星との接近も見所となります。
国立天文台・NASAによれば、火星の直径は地球の半分くらいで、
地球の近くの軌道、一つ外側で公転しています。
火星が小さいため、火星・地球が軌道上で近くならないと火星の表面はよく観測できないのです。
火星の公転する周期は687日で、ほぼ2年と2カ月ごとに地球に近きますが、
地球の軌道はほとんど真円なのと比べ、火星の軌道は楕円型の軌道のため、
接近する毎に地球〜火星の距離は違うことになります。
2018年の大接近は15年前の2003年以来です。
火星は地球との距離によって明るさが変わる惑星です。
そのため地球と火星が接近する2018年の4月の終わりから11月終わりまでの半年間、
マイナス等級(一等星より明るい明るさ)になってひときわ輝きます。
最接近する7月31日では「マイナス2.8等級」で、木星より明るく輝きます。
しかし、火星って望遠鏡を使わないと見れないんじゃないの?と思う人もいるでしょう。
普通の人では望遠鏡を持っている人もあまりいないでしょうから、
最接近すると言っても見れないならしょうがないと思うかもしれません。
望遠鏡を持っているような天体ファンの人だけ見れるということになれば、
あまり見ようとは思わないかもしれません。
しかし、 このような大接近では、特徴的な赤色が、天気が良い日の夜空で、
建物などで邪魔されない街中などでは肉眼で見つけることができるそうなので、楽しみですよね!
火星の見える方向は?
地球から火星の見える方向についてです。
2018年の7月の火星は、20時頃登り出し、
午前1時頃は南の空に、午前3時頃は南西の空に見えるでしょう。
8月になるという方から夜にかけて南東の空に見えるようになり、
22時頃は南の空、午前3時頃に沈み、
ほとんど夜の間は見ることができるため、絶好の観察チャンスとなるでしょう。
火星は星座の中を動きます。
射手座〜山羊座〜水水瓶座〜魚座というように星座の間を動いていくので、
これを観察するのは面白いですよね。
この時期の火星の動きをスケッチ・写真などで記録にとっておくのも面白いのではないでしょうか?
今ならスマホなどでも気軽に写真も取れるのでこれを利用するのもいいでしょう。
また、どうせならこの機会に火星の他の惑星にも目を向けてみましょう。
夏場では金星は夕方の西の空に、木星は宵空に明るく輝きます。
他にもニュースで話題となった月食や流星群等の天文現象があります。
望遠鏡で火星を見るときのコツ
地球に大接近する火星は肉眼でも見ることはできますが、
小さい惑星のため、表面を見るにはやはり天体望遠鏡が必要になります。
しかし、地球と火星が離れている時期は、
たとえ大きな天体望遠鏡でも観察が困難とされているので、
この大接近は絶好のチャンスとなります。
24時間40分の間隔で自転していて、その時間帯によって見える表面も違ってきます。
ではここで、天体望遠鏡を使って星を観察するときのポイントを紹介してみましょう。
まず、倍率を高くすればよく見える思うかもしれませんが、
こうすると像が乱れやすくなります。
ですので、風速がない時に倍率を高くして観察すると良いでしょう。
大気の影響を小さくさせるためには火星が南に見える時に観察するとよく、
こうすることで火星がよく見えるでしょう。
表面の模様は一見するところ分かりにくいのですが、
ずっと見ていると分かるようになってくるので焦らず観察しましょう。
夏休みの自由研究に最適です!
ニュースなどでも話題になった火星の大接近についてでした。
ということで、火星を観察するには絶好の機会になりますね。
やはり、肉眼でも確認できるというのがいいですね。
これならなにも持っていなくても一応見ることだけはできます!
天体ファンならずとも、これは見逃さないようにしたいものです。
まさに夏休みの自由研究にもってこいではないでしょうか?