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プラネテスのテーマにもなった宇宙のゴミ「スペースデブリ」の脅威と対策

2017年6月28日

プラネテス(1) (モーニングコミックス)

 

みなさんは、宇宙の地球衛星軌道上にはには「スペースデブリ」というものがあるのをご存知でしょうか?「スペースデブリ」とは日本語でいえば「宇宙ゴミ」と言われている、意味をもたない人工物体のことです。「プラネテス」というアニメのテーマにもなったので、ご存知の方もいるでしょう。この「スペースデブリ」が最近、宇宙の開発に伴い増え続けているんだそうです。

 

スペースデブリッてどうやってできているの?

 

では、この「スペースデブリ」、どうやってできているのでしょうか?スペースデブリは主に、使用年数を過ぎて廃棄されたか、事故や故障によって放棄された人工衛星や、ロケット本体やその部品、多段ロケットの破片、それらが衝突したときにできた小さな破片、このようなものが正体です。スペースデブリって聞いたことがあったけど、宇宙に元々あったものじゃなかったの?と思った方もいるのではないでしょうか?これもまた人間が作り出したゴミなのかと思うと、嫌になってきますね。ちなみに、天然岩石や鉱物などの破片で元々宇宙にあった宇宙塵は「メテオロイド(流星物質)」と呼ばれています。現在は、人類が宇宙開発をしてから50年以上の歳月が経っています。この50年以上の間に何千もの衛星・ロケットが打ちあがり宇宙へと旅立ちましたが、これらの破片がゴミとなって地球の周回軌道を漂っているのです。

 

現在は宇宙開発が進んでおり、それに伴ってスペースデブリが増え続けているんだそうです。しかも、各デブリは別々の軌道を周回しているので、回収するのが難しいことになっています。スペースデブリが問題となるのは、人工衛星・有人宇宙船・国際宇宙ステーション等に衝突するかもしれないということです。これは、単純に考えてもやはり非常に問題ですよね。低軌道を周回しているデブリは、秒速7km以上の高速で進んでいるために、これが人工衛星などに衝突すれば大きな被害になるといわれています。2009年2月にはイリシウム衛生に衝突するなど、現実にスペースデブリとこれらの衝突は多く起こっているのが現状です。

 

スペースデブリのおどろくべき破壊力

 

人間が作り出した宇宙のゴミであるスペースデブリはこの5年の間で爆発的に増加しており、10cm以上の大きさのデブリの数が1万6000個を超えていんだそうです。また、2007年に中国の衛星破壊実験によって約3000個のデブリが国際宇宙ステーション軌道と交差して、滞在していた宇宙飛行士たちの脅威となっています。超高速の衝突実験によれば、デブリの速さが秒速8kmだった場合、たとえ10cm以下の小さいデブリでも、活動中の人工衛星が爆発するほどの破壊力があることが判明しています。

 

スペースデブリの対策について

 

日本のJAXA、宇宙航空研究開発機構では現在、こうしたスペースデブリの対策を数多く研究しています。人工衛星とデブリの光学観測を行い、デブリがどれくらい存在しているかのか、大きさや分布なども調べています。発見したデブリもデータ化しています。また、デブリの推移をモデル化したり、宇宙気との衝突確率の解析などもしています。また、もっとも大事なのが発生防止や衝突の防御についてですよね。防御については人工衛星の防御性能のテスト、発生防止については、デブリを捕獲し、軌道から無くす衛星の研究開発もしています。

 

自分で出したゴミは自分で処理しましょう

 

宇宙ゴミのスペースデブリについてでした。人が地球でも毎日のようにゴミを出しているように、宇宙に行ってもゴミを出しているというのはなんとも悲しいものがありますね。しかもそれが活動中の人工衛星や宇宙ステーションにぶつかると大問題になる可能性があるというから大変です。JAXAのように、宇宙のゴミ掃除の技術やゴミを発生させないといったがどんどん進歩することを期待したいです。

写真引用元:wikipedia

 

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