冥王星

冥王星に人は住めるの?素朴な疑問に答えるよ





 

冥王星は、2006年まで太陽系第9惑星とされていましたが、

現在は準惑星に分類されている天体です。

 

第9惑星だったということで、地球や太陽からかなり遠い星なんですが、

この星に将来人間は住めるのでしょうか?

今回はそんなところについて説明してみましょう。

(画:冥王星 wikipedia)

冥王星のプロフィール

 

冥王星は現在準惑星に分類される天体です。

 

離心率(二次曲線の特徴がある数値のひとつ)が大きい楕円形軌道を持っていて、

天球上での太陽の見かけの通り道である黄道面からは大きく傾いています。

直径2,370kmで、月の直径3,474kmよりも小さい天体です。

 

最大の衛星カロンは冥王星の半分以上の直径で、

そのために「二重天体」されることもあります。

この星は1930年、天文学者のクライド・トンボーによって、

アリゾナ州のフラッグスタッフにあるローウェル天文台において初めて発見されました。

 

冥王星は肉眼で地球から見ることはできません。

 

地球からの冥王星までの距離はなんとおよそ48億kmという途方もない距離です。

 

そのため観測するために望遠鏡が必要となりますが、

その口径は約30センチ以上が推奨されています。

見た目は黄色がわずかにかかった淡い茶色です。

 

しかし冥王星は地球からの距離が非常に遠いため、

地球から冥王星の写真を撮影するのは不可能で、

2015年にニュー・ホライズンズという探査機が最接近して撮影するまで、

ハッブル宇宙望遠鏡がぼやけ気味に撮影した画像のみでした。

 

冥王星は世界中の人たちから、

長い間太陽系の9番目の惑星として親しまれてきました。

 

ほとんどの人が学校で太陽系の惑星の順番として

「水金地火木土天冥海」と覚えたことでしょう。

 

アメリカでは特に、この星を最初に発見したのがアメリカ人だったので、

長い間アメリカ人の誇りとされてきました

(アメリカ人が最初に発見した惑星はこれだけだったため)。

 

 

最も遠い惑星として、「宇宙戦艦ヤマト」や「銀河鉄道999」などの、

多くのSF作品にも登場していました。

 

冥王星に人は住めるのでしょうか?

 

地球からの距離はおよそ48億km、

先日冥王星にたどり着いたNASAの探査機「ニューホライズン」は、

実に9年かけて到着しました。

 

このような地球から非常に遠い冥王星に、人間は将来住めるのでしょうか。

現在は地球環境が悪化しており、

それを緩和させる方法のひとつとして人間が宇宙に進出するという方法がありますが、

冥王星のような遠い星に住むことができるのか興味がありませんか?

 

まず冥王星についてみていきましょう。

冥王星は当初、地球と同じくらいの質量だと思われていましたが、

厳密な観測によるとそれよりもより小さいものだと判明していきました。

 

冥王星は太陽系にあるどんな惑星より小さく、

質量はなんと月の0.2倍以下で、

冥王星よりも大きな惑星の衛星はガニメデやタイタンなど7つも存在しています。

 

ただ、冥王星は「太陽系外縁天体」の内で直径が最大でとされています。

太陽系外縁天体のエリスは、2003年に発見された時は冥王星より大きいとされていましたが、

現在は直径は冥王星より小さいということです。

 

2015年7月には、NASAが探査機ニュー・ホライズンズの測定により、

冥王星の直径は2370km、その衛星カロンの直径は1208kmという発表をしています。

 

冥王星の大気ははっきりとしたものではありません。冥王星は公転で大気の変化があります。

太陽に近づけば、窒素やメタンなどの薄い気体が大部分となりますが、

太陽から離れることで大気は凝固して地表に落ちていきます。

太陽に再び近づくと昇華した固体窒素が気体になり、反温室効果を生みます。

 

この気体は汗のような冷却効果があります。

探査機ニュー・ホライズンズが冥王星を背面より撮影した画像では、

黒い球形のまわりにうっすらときれいな青く輝いている部分がありますが、

この部分が窒素を始めとした大気です。

 

冥王星に人間が住めるのか、これはやはり非常に厳しいものがあるでしょう。

そもそも、地球から最も近いお隣の惑星の火星でさえ、

人間が住むのには問題が山積みにあるとされています。

さらに、火星以外のどんな惑星でもやはり人間が住むことは難しいとされています。

 

これだけでも、いかに冥王星が住むことに適していないかが理解できると思います。

さらに、地球から非常に遠いということは太陽からもさらに遠いということになり、

寒さも相当なものがあります。

 

冥王星の1年間は地球のなんと248年に相当するとされており、

その1年にわたって凍った窒素・一酸化炭素・メタンによって地表が覆わていれるという、

非常に冷たい「氷の世界」です。

 

冥王星の南極近くに、2つのくぼみがあります。

それは「氷の火山」のカルデラかもしれないとされています。

 

その2つのくぼみは「ライト山」と「ピカール山」という、巨大な山の上にあります。

その山は両方とも高さ数km、裾野の直径100km以上であり、

ハワイの楯状火山と似た大きさですが、なんと冥王星の火山から出るのは灼熱の溶岩ではなく、

氷の溶岩なんだそうです。

氷の下の海から、窒素・一酸化炭素、

または水の氷が混ざり合ったどろどろしたものが噴出するそうです。

 

冥王星の山は、地球の普通の山よりも海に浮かんだ氷山に近いようです。

 

冥王星の山の正体は、「水が凍った氷の塊」であり、

凍った窒素の氷の海に浮いているのではということです。

一部領域での山は地球のロッキー山脈くらいの大きさになっていますが、

窒素・一酸化炭素の氷の海と比べ密度が低いので、海面から出て浮かんでいられるのです。

 

この氷は宇宙の果て、遠い太陽からのガンマ線の作用により、

ピンク色を帯びる茶色に変わります。

 

冥王星が晴天でも、太陽から受けられる熱・光の量は、

地球で月から得られる熱・光の量くらいのものなんだそうです。

なんと表面温度は摂氏228度〜238度。

これは人間の体を即凍らせてしまうほどのものです。

 

もしも、人間が冥王星に降り立ったら、「減圧症」により窒息死するとされています。

 

探査機ニューホライズンズのフライバイの前までは、

冥王星は窒素が主成分の大気が大くあり、

量は冥王星の体積より7倍〜8倍はあるかもしれないと科学者たちは予想していました。

しかし、現在のニューホライズンズの科学者たちは、

この予想はほとんど完全に間違っていたと考えます。

 

冥王星は真空に近い希薄な大気のため、

人間が冥王星に行けば減圧症にかかって死んでしまうそうです。

 

 

現在では冥王星に人が住むことはほぼ不可能

 

冥王星に人間が住めるのかどうかについてでした。

 

上記のようなことからも、現在のところ人間が冥王星に住めるのかといえば、

ほぼ不可能でしょう。

 

太陽から非常に遠いというのは、やはり人間にとって最大の問題になりますよね。

 

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