宇宙雑学

知られざる宇宙にまつわる怖〜いお話

2018年7月1日

 

宇宙といえば、地球では深海以外のほとんどの場所を

探査した人間の「最後のフロンティア」という感じで、

ロマンがあふれる場所というイメージがありますが、実は怖い話もけっこうあったりします。

 

ここでは宇宙にまつわる最近明らかになった怖い話を紹介してみましょう。

 

巨大ブラックホール

 

ブラックホールといえば普通、やはり「怖い」というイメージがあるでしょう。

「なんでも吸い込む空間」というのは、考えただけでも怖いものがありますね。

 

そんなブラックホールでも、特に巨大なブラックホールが、

なんと時速480万キロで彷徨っている場所があるというのです。

 

「B31715+425」というブラックホールは、

地球から20億光年の地点に存在しているそうです。

 

専門家によれば、このブラックホールはたぶん止まることがなく、

銀河と衝突した場合、それを引き裂くかもしれないそうです。

 

このようなブラックホールは、「ならず者ブラックホール」や

「裸のブラックホール」等と言われており、宇宙にいくつも存在する可能性もあるらしいです。

 

別の宇宙がある?ホワイトホール

 

現在はブラックホールの研究と同じく、「ホワイトホール」の研究も多く行われています。

ビッグバンの原因は不明ですが、

ある説ではブラックホールが飲み込んだ物質がホワイトホールにつながって、

その出口でビッグバンが起こり、別の宇宙が作られているという、

この宇宙の裏側に別の宇宙があるというものがあります。

 

パラレルワールドを彷彿させる別の宇宙の存在は、

考え方によっては怖いものといえるでしょう。

 

 

巨大隕石が地球に衝突したら?

 

地球に衝突する隕石も、「流れ星」程度ならキレイと思うかもしれませんが、

大きなものではそうも言っていられませんね。

 

巨大隕石が衝突する恐怖を描いた「アルマゲドン」という映画もありました。

今は科学が進歩しているから、

隕石が落ちるときは事前にわかるのでは?と思うかもしれません。

 

現在は、人びとの安全のために大きな望遠鏡を使って隕石や壊れて落ちそうな

人工衛星やロケットの破片などを観察しています。

 

しかし、小さい隕石が前触れもなく落ちてくる事件が以前ありました。

 

2013年に、ロシアのチェリャビンスク州に小さな隕石が破片を撒き散らして落下しました。

 

そのときのロシアの時刻は平日の昼間で、

普通の人たちは仕事や学校に出ている時間帯です。

 

ちょうどそのとき車を運転していた人が、

持っていたドライブレコーダーでその隕石の落下を記録しています。

 

その隕石は地球の表面に落下し、途中で破片となって分解しています。

 

落下のときに発生した大きい衝撃波によって、

付近の6都市で窓ガラスが割れるなどの事態が起こり、これにより数百名が怪我をしたそうです。

大きな隕石なら、さらに大勢の負傷者が出るところだったでしょう。

 

これは世界中でニュースとして報道され、大きな話題となりました。

 

「チェリャビンスク隕石」と名付けられたこの隕石は、

破片に分解しながら湖に落ちたとされています。

重さのために引き上げることが難しく、この隕石の詳しい調査はできませんでした。

 

 

宇宙空間の気圧

 

1971年の7月、「ソユーズ11号」の乗組員3名が大気圏再突入準備の途中に、

船内の空気が失われたために死亡しています。

これは、一体どのようなことなのでしょうか?

 

このような「減圧の恐怖」を体験した人物が、その恐怖を伝えています。

 

ジョンソン宇宙センターにある真空室で働いていた彼は、

作業中にミスで宇宙服の空気を抜き、その数秒後に意識を失いました。

気絶直前の記憶は、舌にある水分が非常に熱くなる感覚だったそうです。

 

これは「極低圧力下」にいた時間によって人体への影響は様々で、

長過ぎると肺が拡張して血管がふさがります。

 

よく、宇宙が舞台になる作品では宇宙服を脱いだ登場人物が

宇宙空間に飛び出すというシーンがありますが、

これは自殺行為ともいえる行動です。

 

スペースシャトル内の気圧は1気圧、宇宙空間は0気圧ですが、

0気圧の場所に人間が生身で出ると、酸欠や血管の詰まりによって死亡してしまいます。

これは潜水病も同じです。

 

ではどのよううして人間が宇宙に出るのかというと、

宇宙服の気圧を1にするという方法があります。

しかし、言うのは簡単ですが、これがなかなか大変です。

服は圧力があれば破れやすくなり、さらに非常に動きにくくなります。

 

ということで現在では、まず約1時間にわたって

「純酸素」を吸うことで血液の窒素を出します。

 

その後、スペースシャトルの気圧を0.7気圧まで下げ、

一人で着ることがでない宇宙空間で活動するための宇宙服を他の人に手伝ってもらい着ます。

 

約1時間、宇宙服に「純酸素」を満たしてまた血液の窒素を追い出してエアロックに入って5分ほど

0・3気圧に減圧し、最後にエアロックの空気を抜いて宇宙空間に出ます。

 

これはほぼ1日を費やす過程になります。

 

宇宙空間に出るというだけで、これだけの作業が必要になるということは、

あまり知られていないことではないでしょうか?

 

SFの映画やアニメでも、こういった細かい描写はあまりないですよね。

 

 

火星についての怖い話

 

現在はアメリカのイーロン・マスク氏などが構想している火星移住計画が話題になっていますが、

 

もちろん現在の技術では移住だけでなく人間が到達することさえ難しい場所です。

火星に人間がたどりつくまでに、宇宙空間で晒されるという

「高電荷粒子」をマウスに当てた実験では、大変なデータが出ています。

 

それによると、この「高電荷粒子」に晒されることで脳に「炎症」が出てきて

痴呆・認知能力の低下といったことが起こってしまったというのです。

 

さらに、恐怖心を呼ぶ連想「恐怖消去」も減少することが判明しています。

こうなると、いつも不安にかられる状態になるそうです。

 

これは6ヶ月しても無くなることはなく、

現在はこのような「高電荷粒子」の対策は存在していないそうです。

 

 

宇宙に行くことで身体に出る現象

 

上記のように、宇宙へ行くことで人間の身体になんらかの影響がでることが多くあります、

身体のいろいろなところにも影響が出てきます。

 

まず、「目」です。宇宙の圧力によって脳周辺の体液が増え、

それによって視神経が変化して眼球が大きくなります。

 

宇宙飛行士というものは、肉体的に健全な人が厳しい訓練をすることでなれるものですが、

視力が優れていた宇宙飛行士が宇宙から帰ると完全な近眼になってしまったということもありました。

 

また、軌道上に1ヶ月滞在するだけで、「足の裏の皮膚」が落ち始めるそうです。

足の裏の皮膚が爬虫類のように脱皮して、つるつるしたピンク色のものになってしまうそうです。

 

 

宇宙で死んだらどうなる?

 

宇宙飛行士は宇宙でのいろいろなケースを想定して地球で訓練をしていますが、

「宇宙で死んだ人の体を持ち帰る」という訓練ががないというのは、怖いものがあります。

 

万が一船外活動や宇宙船または宇宙ステーションで死亡してしまったときは、

その肉体は当然腐敗をはじめます。

 

この遺体は取り扱いが難しいうえに、

安置する場所も宇宙船にないといった、知られざる問題があります。

 

遺体をフリーズドライして粉々にすることで、

宇宙船内に保管して地球に持ち帰る方法が検討がされていましたが、

そのような遺体すら地球に持ち帰ることができず、そのまま宇宙空間に放出される可能性が高いのです。

 

その遺体は半永久的に「スペースデブリ」として地球を周回ることになるでしょう。

 

事実、宇宙開発の初期において多くの動物実験が宇宙で行われましたが、

そこで地球に戻れなかったものもいます。

その亡骸は宇宙のどこに彷徨っているのでしょうか?

 

 

ほんとうは怖い宇宙

 

宇宙についての怖い話についてでした、

宇宙の大部分が人類未開の地ということでロマンを感じるのはもちろんなんですが、

冷静に考えてみればやはり怖い面もありますよね。

 

暗くて広大な宇宙空間というのは、やはり人間にとっては恐怖心を感じる場所ではないでしょうか。

 

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