国際宇宙ステーション

国際宇宙ステーションに見つかった小さな穴とは?

2018年10月2日

国際宇宙ステーション

 

国際宇宙ステーションとは有名な宇宙にある施設ですが、

この度この国際宇宙ステーションに小さな穴が開いていたということが発覚しました。

これはどういうことなんでしょうか?

いったい誰が穴を開けたのでしょうか、気になりますね!

(画像引用元:国際宇宙ステーション wikipedia)

 

国際宇宙ステーションとは?

国際宇宙ステーションの記章

 

国際宇宙ステーション・ISSとは、

アメリカ・カナダ・ロシア・日本・欧州宇宙機関ESA・が

共同で運用している宇宙ステーション施設です。

 

地球や宇宙の観測から、 宇宙の特殊な環境を使った多くの研究・実験をするための巨大施設です。

地上約400km 上を秒速約7.7km で飛行しており、

なんと地球を約一時間半で一周していて、1日地球を16周もしているそうです。

 

1999年から組み立てがスタートして2011年の7月に完成しました。

運用期間は当初2016年まででしたが、

日本を含めた参加国の多くは2024年まで運用を続ける方針を明らかにしています。

2024年に国際宇宙ステーションは「引退」して、その後は民間の施設になるようです。

 

民間の宇宙施設というのはどんなものになるのか楽しみですね!

(画像引用元:国際宇宙ステーション wikipedia)

 

国際宇宙ステーションの基本構造

 

今回の事件の前に知っておきたいのは国際宇宙ステーションの基本構造でしょう。

ISSは総体積・約935立方メートルで、総重量・約420トンです。

 

大きくわけて3つのパーツによって構成されています。

全体は与圧モジュール・トラスになり、この与圧モジュールはアメリカ製・ロシア製に分けられます。

 

与圧モジュールとは、滞在している宇宙飛行士の住まい・作業をする空間です。

中は地球と同じ気圧の空気があります。温度・湿度・成分を調節して、

地上と同じ軽装で動くことができます。

 

生命維持システムや居住の装置、実験装置、システム機器などが設置されていて、

機器の多くはメンテナンス・交換が可能できます。

 

トラスとは、ISSの「背骨」である基幹構造の部位で、

非与圧物資・ラジエータ・太陽電池パドル・その他機器が付けられています。

 

ISS中央部は進行方向にこの与圧モジュールが直列にならんでいて、

枝状にもモジュールがあります。

これに直交し、左右の方向にトラスが取り付けられています。

 

与圧モジュール〜トラスの交点は、デスティニー・S0トラスで、

この両者が金具によって固く結合されていて、

これ以外に与圧モジュール〜トラスを結合している部分はありません。

 

国際宇宙ステーションには人が滞在しています。

ISSに滞在している宇宙飛行士のクルーは最初は3人で、

「コロンビア号事故」の後は2人になりましたが、2009年の5月から6人になりました。

 

滞在している正式なクルーは、政府間協定締結国の人間に限られていますが、

参加国や機関が別途で民間人と商業的な契約を結んで、

ISSに滞在する「宇宙飛行関係者」があり、これによってロシアが民間人を滞在させています。

 

ISSに見つかった小さな「穴」

 

さて、いよいよ本題です。

今年2018年8月末、国際宇宙ステーションに小さな穴が開いていたことが明らかになりました。

 

国際宇宙ステーションの「飛行制御装置」が、キャビン圧力の低下を発見し、

船内クルーが調査すると、小さな穴ができていたことが判明しました。

クルーは指で穴をふさいで、テープを貼って繕ったというからおどろきですね。

 

では、なぜ国際的に重要な施設である

国際宇宙ステーションにこのような穴が開いたのでしょうか?

 

スペースデブリや隕石によってできたのならわかりますが、

貫通して穴が開いているのにその破片などが見つからないので、これは考えられないでしょう。

 

国際宇宙ステーションに連結されているロシアの「ソユーズMS-09」

という宇宙船のクルーの情報によって、

「穴は外からではなく内からできたものでは」という見解が明らかにされました。

 

ロシア宇宙機関「ロスコスモス」の特別委員会では、

できた穴の写真を念入りに確認したところ、

ドリルのようなもので宇宙ステーションの中から穴が開けられた可能性があるというのです!

 

これはかなりのミステリーですね。

 

「私たちはあらゆる可能性について検討しています。

表面の痕跡によって、人間が開けた穴ということは間違いないでしょう。

船体が内部から影響を受けているので、隕石等の可能性は外して考えています」

 

ロスコスモスのドミトリー氏はテレビ放送でこのように語っています。

ということは、誰がどのような目的によって穴を開けたのでしょうか?

 

同氏はまた、これはソユーズを開発した宇宙開発企業であるエネルギアの名誉の問題でもあり、

委員会は犯人を探し出すでしょうと述べています。

 

一方、国営ロシア通信は業界の話として、

エネルギアはモスクワの製造施設とカザフスタンのバイコヌール宇宙基地にある、

ソユーズ宇宙船や無人貨物輸送船「プログレス」のすべてをを調査するとしています。

 

というわけで、現在もこの穴については調査中です。

 

 

地上ですでにできていたという説もあります

 

国際宇宙ステーションにできた小さな穴についてでした。

隕石やデブリによってならわかりますが、

破片がないとなるとやはり人為的なものなのでしょうか。

また、地上でソユーズを整備しているときに穴が過失によって

開けられたのではという説もあるようです。

 

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