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地球防衛ミッション「DART計画」が成功!衝突の瞬間映像をNASAが公開

DART (探査機) wikipedia

DART (探査機)  / 引用元:wikipedia

 

 

みなさんは「DART計画」というNASAのミッションをご存じでしょうか?

 

先日はこの計画についてニュースが報道されたのでご存じの人もいるかもしれません。DART計画とはいったいどういったものなんでしょうか。今回はこのミッションについて説明してみました。

 

 

 

NASAが先日成功させたDART計画とは?

宇宙で爆発する惑星 f

 

NASAが先日成功させた「DART計画」とは、小惑星が地球に落ちるという、まるでハリウッドのSF映画のような事態に備えるため、宇宙機を小惑星にぶつけてその軌道を変えさせるという実験ミッションです。

 

DARTというと、あのゲームの「ダーツ」ということで的を当てるという意味があるのかもしれませんが、本来は「Double Asteroid Redirection Test」の略称になるんだそうです。地球に隕石が衝突するというと、ハリウッド映画じゃないんだからと思う人もいるかもしれません。

 

しかし、140メートル以上の大きさの地球に衝突する可能性がある天体はなんと2万5000もあるのです。このことから、NASAがこの計画に取り組んでいることがわかるでしょう。DART計画はその取り組みの1ミッションです。

 

 

DART計画で利用される小惑星とは?

未知の惑星と小惑星 f

 

 

では、ぶつける小惑星はどんなものなのでしょうか。

 

DART計画のターゲットは、小惑星「ディディモス」の衛星「ディモルフォス」です。これは2003年、チェコのオンドジェヨフ天文台での発見されて、今年の9月にDART計画のターゲットに選ばれたということで、ほとんど最近に選ばれていたんですね。

 

 

 

計画成功がニュースにもなりました

 

 

先日はこの、小惑星に宇宙機をぶつけて軌道を変更する計画が成功したことがニュースになっていました。成功して喜んでいるNASAの職員が印象的でしたね、ここで、DART計画の経緯について紹介しましょう。

 

 

 

DART計画は、ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理研究所がNASAからのサポートを受けて小惑星にぶつける宇宙機を設計。総費用は3億3000万ドルで、2018年から「DART」という宇宙機の製造がスタートしました。

 

完成したDARTは2021年11月24日、おなじみのスペースXのファルコン9に搭載されて宇宙に打ち上げられ、ソーラー電気の力で約10か月後、ディディモスにまで到達しました。そして今年2022年9月26日、目標のディディモスの衛星「ディモルフォス」に衝突、これによって表面に直径20メートルができたことが、衝突前に分離されたイタリア宇宙機関の「LICIACube」という宇宙機によって撮影されました。

 

DARTがディモルフォスに衝突した映像についてはみなさんもニュースで見られたかもしれませんが、映像では最初、小さな点だったディモルフォスが徐々に大きくなっていき、衝突した直後には表面の岩が散らばる様子まで写っていました。

 

DART宇宙機がもたらした結果

光の爆発・衝突・集中線・稲光 f

 

DART宇宙機はディモルフォスの中心からわずかに16〜17メートルずれた地点に、時速2万2500キロという猛スピードで衝突しました。このミッションは、アメリカのメリーランド州のジョンズ・ホプキンス大学・応用物理学研究所から監視されていましたが、衝突が成功すると、コントロールセンターに歓声が沸きました。

 

この衝突により、「ディモルフォス」の公転周期が約10分短くなったと想定されましたが、その後の地球からの望遠鏡を使っての分析によれば32分も短くなったそうです。ちなみに、NASAの成功条件は73秒であったので、実験は成功したといえるでしょう。

 

この後、2023年にはESAの探査機「Hera」がディディモスに向かい、今回の衝突でできたクレーターを観測する予定となっています。

 

 

 

ぜひお試しあれ

検索エンジン f

 

 

最後にちょっとした面白い小ネタを紹介しましょう。11月現在、「DART計画」とグーグルで検索すると、左から右に宇宙機が飛んで爆発、文字が斜めになります。グーグルはたまにこういう小ネタを仕込みますね(笑)

 

 

少し軌道を変えるだけで大丈夫

 

NASAによる地球防衛計画、DART計画についてでした。隕石の地球衝突については以前にも当サイトで紹介したことありましたが、宇宙機をぶつけることで地球に接近してくる小惑星の軌道を変えることができることが今回証明されました。

 

地球を守るにはなにも大それたことをせず、向かってくる隕石の軌道を少し変えればいいわけですね。これに関連したグーグルの小ネタも面白いのでぜひ試してみましょう。

 

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