衛星

ガ二メデとはどんな衛星?太陽系で最大の衛星で生命の可能性あり?

2017年10月30日

 

衛星というのは、惑星周辺にある天体です。

木星には数多くの衛星がありますが、そのなかで最大の大きさを誇るのが「ガニメデ」です。

今回はこのガニメデについてご紹介してみましょう。

 

水星よりも大きな衛星

(画像引用元:ガニメデの内部構造の想像図 wikipedia)

 

ガニメデは木星の第3衛星で直径が5000kmもあり、

太陽系にある衛星中最大の大きさとなっており、なんと惑星の水星よりも大きいのです。

 

ガニメデという名前は、

ギリシャ神話のゼウスから「人類で一番の美少年」と言われたガニュメーデースからきています。

 

この衛星は、1610年にガリレオ・ガリレイによって初めて発見されました。

ガリレオはほかにも木星の衛星のエウロパ・イオ・カリストを発見していて、

この4つを「ガリレオ衛星」と呼びます。

 

ガニメデの表面には、暗い領域と明るい領域に分けれらています。

暗い部分にはクレーターがたくさんあり、

地殻変動の影響がほとんどない部分です。

明るい部分は、水のような地形となっていて暗い部分より後にできた部分とされています。

 

ガニメデの内部構造については、

ガリレオ探査機が重力場等を調査した結果、

内部がいくつかの層からできていることが示唆されています。

 

現在、ガニメデは内部中心から

金属の核・岩石マントル層・弱い氷の層・硬い氷状のの近くという構造と考えられています。

 

ガニメデの地表の活動と、

内部の構造には関連性があるとされています。

大気は非常に薄く、0.2〜1.2 × 10-5 μバールと予測されています。

 

これまで発見された衛星の中では、

内側から7番目の軌道を周回していて、ガリレオ衛星では内側から3番目の軌道になります。

 

公転周期はイオの4倍、エウロパの2倍といった軌道共鳴の状態で、

3つの衛星の軌道共鳴というのは、太陽系唯一の「ラプラス共鳴」という特殊な関係とになっています。

 

「軌道共鳴」というのは、天体力学で公転運動をしている2つの天体が、

お互いに規則的/周期的に重力を与えた結果として、

その公転周期が整数比となる現象のことをいいます。

 

気になるガニメデの表面は!?

(画像引用元:ガニメデの地表の溝地形 wikipedia)

 

このガニメデに、最近高さ3km、直径600kmものバルジ、

つまり奇妙なでっぱりが発見されています。

このバルジは厚い氷からできているとされていて、

位置と大きさは外殻が内部と別に回転していることを示しています。

 

これはガニメデの南極あるいは北極で誕生し、大きくなるにつれて重さで位置がずれていき、

海を覆っている氷だけがスライドし、極を覆っていたバルジ部分が赤道に落ち着くことになりました。

 

また、直径600kmものこの氷のバルジが長期間の間留まっていられるしくみも謎であり、

研究者の頭をひねらせています。

 

バルジが発見されたのは、NASAが撮影した画像から

「ミステリー・サークル」という地形を探しているときでした。

「ミステリー・サークル」というのは、氷の外殻が回転したときの同心円状の溝で、

同じ木星の衛星エウロパでも見つけられていました。

 

エウロパやガニメデには、外殻の下に海があることが判明しています。

これは氷の外殻が移動するのに必要条件であり、

ガニメデの氷の外殻が動いていると、疑問がいくつか解決できるとされています。

 

NASAのロバート・パッパラード氏は、

「ガニメデの深い溝の位置がどのようにしてできたのかが長い間大きな謎となっていましたが、

もしこれらが90度ほど移動したとすれば、

間違った位置関係から溝の形成の原因を探っていたことになるので、

今回の新発見は刺激的です」と語ります。

 

ガニメデの外殻の下には、衛星全体を覆うほどの巨大な海があるという証拠は、

今回のバルジの発見以前にも見つかっていました。

科学者たちはガニメデにこのような海が存在することを予想していたのです。

 

最近、ガニメデのオーロラ観測を通し、

氷の外殻の下にある海の存在を確認したと発表しています。

 

 

ガリレオも見た衛星を観測してみては?

 

太陽系最大の衛星、ガニメデについてでした。

中世の時代の天文学者・物理学者のガリレオ・ガリレイが発見した衛星で、

一番大きな衛星なので、双眼鏡でも見ることができてしまうので、天体観測の初心者にも最適ですね。

 

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