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GPSってどんなもの?GPS衛星の歴史や正式名称など雑学を紹介

2018年1月2日

 

「GPS」というのは今ではすっかり有名になって、日常生活に利用されています。

ちょっと前までは車のカーナビとしての使われ方が多かったのですが、

最近ではスマホにも搭載されてすごく便利になっていますね。

GPSを利用したスマホのゲームなんてものまで登場している昨今です。

 

ところで、この、GPSはどういった仕組みになっているかご存知でしょうか?

また、当然これは略語なので、正式名称もあったりします。

今回はそんなところも含めて、「GPS」についていろいろみていきましょう。

 

GPS衛星の歴史

(画像引用元:GPS wikipedia)

 

GPSは、正式名称を「グローバル・ポジショニング・システム」といいます。

「全地球測位システム」といわれ、地球上の現在地を測定するシステムです。

 

これって、実はアメリカによって運用されている仕組みだったことをご存知でしたか?

普通のサービスかと思っていて、意外にこのことを知っている方も少ないのではないしょうか?

 

アメリカが「軍事用に」打ち上げている30個ほどのGPS衛星のなかの数個からの信号を受信機で受信して、

現在の位置を知ることができるというとっても便利なシステムです。

 

車のカーナビが登場したときもすごいなあと思いましたが、

これは昔ならちょっと考えたこともないような斬新で画期的なシステムだったのではないでしょうか。

 

ということで、GPSは元は軍事用に開発されたものだったのですが、

民間機の安全のためにも開放されるようになったのです。

 

アメリカは旧ソ連と冷戦をしていた時代、

航空機・船の位置情報をリアルタイムに把握している必要がありました。

また、世界中の地域を監視する目的もあったとされています。

GPS衛星が完成した現在では、世界のどんな場所でも24時間の測位がほぼ可能となっています。

 

1973年に、アメリカの空軍と海軍が協力して、

人工衛星を使った画期的な測位システムである「GPS」の開発に着手しました。

アメリカがGPSを開発していた頃、旧ソ連も「GLONASS」というGPSと同様のシステムが開発されていました。

 

そして1989年に人工衛星が打ち上げられ、

1993年には正式にGPSの運用開始が宣言されました。

 

GPS衛星からの位置測定方法は難しい!

 

GPS衛星の信号には衛星の原子時計の時刻データ、天体暦情報なども含まれています。

ひとつの衛星の時計はあまり誤差の関係で正確にはならないので、

4つのGPS衛星から時刻と座標が算出されています。

 

ということで、GPSでは3つあるいは4つの人工衛星が見えている必要があります。

これらの衛星の距離と、地球表面の位置から割り出されています。

 

ただ、補助手段を使うことで測定の精度を上げることもできます。

カーナビなどのGPS受信機は、初期位置が決定された後で、

「ジャイロ」「加速度センサ」等から取得する情報によって自律位置を推定できる物があります。

 

この場合、トンネルなどの完全に空が塞がった状態などでも、ある程度位置が分かる場合があります。

 

航空機の「慣性航法装置」と同じですが、精度は3桁くらい低いので、

数分くらいの自律位置推定でも測位はかなり外れることになります。

高精度測位ができるスマートフォンなどでは、GPS演算の消費電力を低減する目的で、

「ジャイロ」「加速度センサ」の補正をします。

登山用GPS受信機は、気圧高度計によって位置推定の補助としたり、

「磁気コンパス」を用いるものもあります。

 

もともとGPSは高度方向では精度が低いこと多いのですが、

これは、空間の「x」「y」「z」の誤差は均一なものの、

ほとんどのGPS受信機は地表に沿って動いているので、

計算を工夫して地表に沿った位置推定の精度代わりに、高度の位置推定を犠牲にしているからです。

 

みなさんにもすっかりおなじみとなった携帯電話やスマホなどに搭載されているGPSは、

携帯の基地局の位置情報を補助として用いることが可能です。

このため、初期捕捉の速さや高速での移動時でも衛星を見失わない補助手段にすることができます。

 

他にも、ネットワーク通信を利用することで位置演算・GPS情報などを補正しています。

GIS(地理情報システム)情報を補助手段に用いている場合もあります。

 

カーナビは地図が搭載してあるので、

道路の情報と照らし合わせて誤差修正をしているものがあります。

道路以外を走らないことや水面を走らないという制約を逆に利用しています。

 

その衛星からの電波を受信すると、発信された時刻を測定、

発信〜受信のドップラー現象の時刻差と伝播速度の30万km/秒を掛けることで衛星からの距離を測定できます。

 

GPS衛星は静止衛星ではなく、地上約20,000kmの高度を一周ほぼ12時間で動いている衛星です。

軌道上にある30個の

「衛星コンステレーション(特定の方式に基づいた多数の人工衛星の一群やシステムのこと)」によって、

地球のあらゆる地域をカバーできます。

 

 

あらゆる分野で活躍しているGPS衛星

 

 

GPS衛星についてでした。カーナビももちろんですが、

やはり携帯やスマホにも搭載されるようになったというのが、身近になった大きな要因ですよね。

 

余談ですが、スマホでGPSを使用するとバッテリーの消耗が激しいですよね。

それだけ高度なシステムということなんですね。

かなり難しい計算をしているので、数学が苦手な人は頭がこんがらがってしまうでしょう。

 

こないだ目的の場所に行くときに使いましたが、すごく便利ですね!

スマホとかGPSとか、ちょっと前までは考えられなかったですよねえ。

 

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