宇宙雑学

欧州宇宙機関ってどんなところ?ヨーロッパ版NASAの「ESA」の歴史を解説





 

アメリカのNASAといえば、宇宙については一番有名な機関でしょう。

では、ヨーロッパにはNASAのような機関はあるのでしょうか。

ヨーロッパには、「ESA」欧州宇宙機関というものがあります。

 

どのような組織なのか気になりますよね。今回はこのESAについて紹介してみましょう。

 

関連記事:日本のNASA、JAXA(ジャクサ)ってどんなところ?

関連記事:NASAってどんなところ?誕生した経緯や業績などを徹底紹介





欧州宇宙機関ってどんなところ?

 

ヨーロッパには「ESA」という機関があります。

 

これはEuropean Space Agencyの略語で、

ヨーロッパの国々が共同設立した宇宙についての開発研究機関です。

現在ESAに参加しているのは19国、2000人以上のスタッフがいます。

 

ESAの本部はフランスにあり、自国のフランス国立宇宙センターが大きな地位があり、

その次にドイツとイタリアが続いています。

 

欧州連合と深い協力関係にありますが、欧州連合専門の機関ではなく、

加盟国の主権を制限できるような超国家的な機関でもなく、

「加盟国の影響が大きい政府間機構」として存在しています。





ヨーロッパ版NASAの「ESA」の歴史

 

ヨーロッパ版のNASAのような「ESA」は、

いつ・どのようにして誕生したのでしょうか。

 

1950年代、宇宙開発の分野においては、アメリカと旧ソ連がしのぎを削る競争をしていて、

ほかの国はこの2国には到底対抗できませんでした。

ソ連は世界初の人工衛星「スプートニク」を1957年に打ち上げ、

翌年の1958年にはアメリカも人工衛星の打ち上げに成功しています。

 

当時のヨーロッパは各国が独自で宇宙開発をしていましたが、

やはりアメリカやソ連と肩を並べることはできませんでした。

そのため、ヨーロッパの国々が協力しようという声が大きくなっていきました。

この辺はよくわかりますよね。

 

このような背景から1964年に

ELDO(European Launcher Development Organization)欧州ロケット開発機構が発足、

同年にESRO(European Space Research Organization)欧州宇宙研究機構も設立されました。

 

1975年に、ESRO・欧州宇宙開発機構が

ELDO・欧州ロケット開発機構を吸収する形でESA・欧州宇宙機構が誕生したのです。

 

ESAは有人宇宙船を持っていないため、有人宇宙飛行を行なっていません。

 

1987年にヨーロッパ版のスペースシャトルである

再利用型有人宇宙往還機「エルメス」を計画しましたが、

冷戦終結や開発費用が問題となり、このエルメス開発は中止されています。

 

2000年代は有人宇宙船「CSTS」による輸送も計画されましたたが、

こちらも中止になっています。

 

ESAの主力は「アリアン」というロケットです。

これは1979年に「アリアン1」として打ち上げに成功し、

以後はアリアン2〜5とロケットを開発しています。

 

このアリアンを補完するための中型〜小型衛星用打上げシステムとして、

低軌道用の「ヴェガ」を開発し、2012年から運用をスタートしています。

 

また、人工衛星を利用した地球観測、

惑星等の太陽系内にある天体観測の探査機の研開発にも力を入れていて、

NASAと共同研究も行っています。

 

ほかにも、NASAとの共同開発であのハッブル宇宙望遠の

完成日本の宇宙飛行士向井千秋も搭乗したスペースシャトルに搭載した

宇宙実験室「スペースラブ」、地球観測衛星「SWARM」打ち上げ、

火星探査機「マーズ・エクスプレス」打ち上げなどの実績があります。

 

 

ESAの参加国とその予算について

 

ESAの参加国については2012年20カ国であり、

イギリス・ドイツ・フランス・スペイン・イタリア

などのヨーロッパの主要な国はすべて参加していて、

意外なことにカナダが1979年から特別協力国となっており、

「カナダ宇宙庁」はESAの意思決定にも参画しています。

 

ESAの予算は、2006年時点で29億400万ユーロで、

内訳では予算の大きい順にフランス・ドイツ・イタリアとなっています。

この予算の大部分はロケット開発につぎ込まれています。

 

予算はの出し方は、

その国のGDPから義務的に支払うものと各国の意志からプログラム参加・不参加を選定する、

選択的予算という2種類の方法からできています。

 

 

今後のESAの計画とJAXAとの共同声明

 

今後のESAの計画には、

欧州版GPSである「ガリレオ」を2019年までに完成予定、

NASAと協力する木星探索計画の「EJSM」などがありますが、

日本のJAXA・宇宙航空研究開発機構との共同開発の水星探査計画の「ベピ・コロンボ」もあります。

 

ESAとJAXAといえば、先日5月15日に機関間会合と共同声明がありました。

 

JAXAは欧州宇宙機関(ESA)のヴァーナー長官が初来日した5月15日に、

双方の機関の協力を拡大深化させるための会合を開きました。

会合後の共同記者会見では、

会合の成果と特定分野のワーキンググループ設置についての共同声明を発表しています。

 

気候変動問題へ貢献することを目指す雲/エアロゾル/放射観測「EarthCARE」、

上記の水星探査ミッション「BepiColombo」などの共同ミッションが進行し、

両機関と世界に大きな貢献をすることを確認しています。

 

さらに両機関は、

宇宙探査分野でヨーロッパと日本のそれぞれの強みを生かした

ミッションの検討をすることに合意しました。

 

 

ヨーロッパにもNASAのような機関があった

 

ヨーロッパ版のNASAのような、

ESA・欧州宇宙機関についてでした。

普通の日本人だとあまり馴染みのない機関かもしれませんが、このような機関もあったんですね。

宇宙を開発研究している機関はもちろんNASAだけではないということでしょう。

 





nabex

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趣味:旅行

気になる宇宙分野:宇宙全般ですが、特に太陽系外の宇宙に興味があります。

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