月の土地が買える?権利書の効力は?

2018年10月3日

月

 

突然ですが、現在月の土地を販売している会社があることをご存知でしょうか?

このアメリカの会社は「ルナエンパシー」という名前で、

日本には「ルナエンパシー」という会社があります。

 

そもそも、月は誰のものなんでしょうか?

土地の権利とか権利書の効力とかあるんでしょうか?

 

今回はあまり知られていないこれらについてみていきましょう。
 

ルナエンパシーという会社について

 

月の土地を販売しているという「ルナエンパシー」という会社はアメリカのネバダ州に本拠があり、

日本では株式会社ルナエンパシージャパンという会社に業務委託しています。

 

ここでは月だけでなく、火星や金星といった土地を販売していて、

権利書も発行している「地球圏外不動産業」を行っています。

 

なぜ、「月の土地を販売する」という一見奇妙なことをしたのでしょうか。

 

これは、どこの国でも、月の所有権について決めていない、

という事実から導かれた詭弁に近いものからスタートしたのです。

 



 

まず、ルナエンバシーのCEOであるアメリカ人のデニス・ホープ氏は、

「月は一体誰のものだろう?」と考えて、所有権についての法律を調べると、

宇宙についての法律は1967年に発効された「宇宙条約」だけでしたた。

 

宇宙条約のなかでは、国が宇宙の土地を所有することは禁止されていましたが、

個人が所有することに関しては明記されていませんでした。

 

ここでデニス・ホープ氏は、月の土地を販売できるのではと考え、

サンフランシスコで月の所有権について申し立て、これが受理されたというのです。

 

月の権利宣言書を作り、国際連合やアメリカ、当時のソビエト連邦の政府に提出すると、

この宣言書に対しての異議が無かったので、

ここからデニス・ホープ氏がルナエンバシーとして月の土地販売をスタートしました。

 

現在のところ月の土地の権利は、

トム・ハンクスにトム・クルーズといった

ハリウッドスターのような各国の著名人・資産家が購入していて、

日本においてもこのようなことができるというメディアの報道を見て購入した人がいるそうです。

 

こうして、月だけでなく火星・金星等の土地販売も開始されました。

 

このような経緯を知ると、デニス・ホープという人はかなり行動力がありますが、

同時にトリックに近い商法を考えたなと思いませんか?

 

月の土地がたった2700円で買える?

月の土地がたった2700円で買える?

 

月の土地が買える!となると、気になるのがお値段ですね。

地球の土地ですら高価なんだから、

月の土地ならきっととんでもなく高いのではと思うかもしれません。

 

ところが、月の土地はなんとサッカー場ほどの大きさである

1エーカーが2700円〜3000円ほどで販売されているそうなのです!

 

上記の「ルナエンパシー」で月の権利書を買うと、

各種の書類や月の地図、オリジナルの封筒などがセットで手に入ります。

 

普通の人なら当然考えるのが、

なぜこんなに安い?ということでしょう。

 

この土地は、ヨーロッパで人気になっているようです。

たとえば、バレンタインデーの贈り物になったりすることがあるとか。

 

なんと、全世界ではすでに600万人がこの月の土地を買っていて、

11億円以上もの売り上げになったそうです。

 

月の土地は買えても資源は使えません

 

そもそも月とは誰のものなんでしょうか?

普通は「誰のものでもない」と考えますよね?

 

このビジネスは、上記の法が定められていないという抜け穴を使ったビジネスともされています。

 

この月の販売も、合法かどうか結論が出ていないそうです。

 

月面探査が進んでいない現状もあり、この土地を購入した人でも、

そこに自分がいけないと思っても買っているのでしょう。

 

こんな安い価格で月が買えるのか!と思う人もいるかもしれません。

 

しかし、ここでひとつ注意点があります。

 

それが月の権利書の効力についてです。

 

月の所有権については、宇宙条約のほかには1984年にできた

「月その他の天体における国家活動を律する協定」、通称「月協定」があります。

 

ここでは、月の表面・地下の天然資源については、

どのような国家・団体・個人でも所有できない」とされています。

 

そのため、ルナエンバシーから購入した土地の資源は、

土地の権利者でも使えないことになります。

 

月の土地の権利は現在、アメリカなどの国々で認められていますが、

正確に言えば「世界中の国から公認されたもの」ではありません。

 

その為、将来的な不動産投資になるかもと考える人も

いるかもしれませんが、おすすめはできません。

 

また、この権利書ではその月の土地に住めるという表記はなく、

月の土地を買っても実益が生まれない事は明らかです。

 

月の土地をバレンタインのプレゼントに?

 

月の土地の購入についてでした。上記のように、

バレンタインデーのプレゼントなんかにしてみると喜ばれる!?のかもしれません。

 

自分としては「月の土地は誰のものでもない」と思っていたので、

おどろきました。



月の権利

 

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