宇宙雑学

宇宙のデブリを除去!アストロスケール「ELSA-d」は軌道上デブリをどう除去する?





地球 宇宙 f

 

宇宙では現在、「スペースデブリ」という人間が出したゴミが大きな問題となっています。そのため、このスペースデブリの除去をいろいろな企業が検討していますが、東京にある宇宙スタートアップの企業「Astroscale(アストロスケール)」が、「ELSA-d」というデブリ除去衛星を打ち上げました。

 

この「ELSA-d」は、どのようなものなんでしょうか。




スペースデブリが大問題

 

「スペースデブリ」とは、現在宇宙で大きな問題となっている、宇宙のごみのことです。このゴミは自然にできたものではなくて、人間が宇宙に進出してから出てしまったゴミです。普通、地球といえばきれいな丸い星を浮かべるでしょうが、現在は地球の周りに数えきれないほどのスペースデブリが浮かんでいるというから、なんだかなあ〜という感じですよね。

 

地球の周りに人間が出したゴミがたくさん漂っているのを想像してみると、なにか悲しいものがあるのは自分だけでしょうか。スペースデブリは、ロケットの本体・その部品の一部・破片・デブリ同士の衝突によるものなどがあります。

 

ご存じの通り、旧ソ連がスプートニク1号を打ち上げてから人間は宇宙に進出したわけですが、それ以来、世界で4000回以上の打ち上げがあり、その数倍にもなるデブリができました。デブリの多くは大気圏に再突入して燃え尽きるのですが、それでも現在の地球の周りには4500トン以上のデブリが存在しているそうです。

 

さらに現在ではこのスペースデブリも増え続けていて、回収は難しいことになっています。スペースデブリが国際宇宙ステーションにぶつかってしまえば、中にいる人員にも危険となるので、これが国際的な問題となっています。




AstroscaleのELSA-dとは?

 

この国際的な問題のために、東京の宇宙スタートアップ企業「Astroscale(アストロスケール)」が、デブリを除去する衛星ELSA-d(End-of-Life Services by Astroscale、エルサディー)をアメリカ時間で3月22日の早朝に、ソユーズロケットで打ち上げました。

 

Astroscaleは2013年に起業家の岡田光信氏が創業した企業ですが、この企業の宇宙船が軌道に乗るのは今回が初でした。2017年に小規模のデブリの測定をする超小型な衛星を打ち上げましたが、発射ロケットプログラムのミスがあったため失敗しました。

 

ELSA-dミッションは、野心的な取り組みで、最終的に商業化を目指すという技術の、実際の積極的デモンストレーションです。ミッション内容は、捕獲衛星・模擬衛星間でドッキングと・リースを繰り返す操作があります。

 

この衛星はAstroscaleがイギリスに設置した地上センターによって制御されます。長期的商業活動のみならず、JAXAとも提携して日本の宇宙機関史上で初の「軌道上デブリ除去ミッション」を行うことになります。

 

 

画期的な実験を予定

 

このミッションでは、使用済み上段ロケットのような大きな物体を、軌道上から除去するという世界で初となる試みが行われる予定です。ELSA-dは「捕獲機」「模擬デブリ」で構成されています。

 

模擬デブリといっしょに打ち上げて、軌道上で分離して実験を行ないます。模擬デブリには、「ドッキングプレート」が最初から装着されていて、磁石で捕獲機にドッキングされ、回収されます。普通の衛星は磁石では付かないものが多いので、捕獲機に磁石があってもそのまま回収ができません。

 

なので、将来的には打ち上げられた衛星にドッキングプレートを最初から装着して、サービスを効率的に提供可能にする予定です。宇宙ゴミというのは場所も不明な「非協力物体」であり、それ自体が回転していると近づくことすら難しいという存在です。そのため、実験はこの難儀な宇宙ゴミへの対応能力を検証します。

 

その、第一段階として、模擬デブリを切り離して回転させないで回収するという、難易度が低い試験を行ないます。その後、第二段階では、回転させた模擬デブリ対して捕獲機がその回転をチェック、動きを自動で合わせながらドッキングします。次の第三段階が最もリアルに近い実験で、デブリから距離をおおきく取って、それを探してドッキングします。

 

成功した捕獲機・模擬デブリは、大気圏で燃え尽きさせる予定です。同社は、地球軌道を「高速道路」と考え、宇宙のロードサービスを作るという計画で、その「軌道上サービス」に、運用を終了した時衛星を除去する「EOL(End of Life Service)」既存の大形デブリ除去「ADR(Active Debris Removal)衛星などのの観測と点検「ISSA(In Situ SSA)」

 

衛星等の寿命を延ばすLEX(Life Extension Service」といったサービスを計画しています。また、東京都墨田区に衛星工場「すみだラボ」も建設し、衛星の量産していく体制を整えます。Astroscaleは、2030年までに「宇宙ロードサービス」を普及させ、「スペースサスティナビリティ」を実現する予定だそうです。

 

 

軌道上サービスを計画中

 

日本の宇宙関連企業の「Astroscale(アストロスケール)」が、デブリ除去衛星「ELSA-d」を打ち上げたというニュースについてでした。デブリを除去することを目的にしている民間企業というのはこのAstroscaleが世界初なんだそうです。

 

地球軌道を「高速道路」と考え、宇宙のロードサービスを作るというのは画期的ですね。地球の周囲を漂っているデブリを除去する難題はこれからも続いていくでしょうから、このような企業がどんどん出てきても不思議ではないですね。期待したいところです。

 




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