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JAXAの「はやぶさ2」が持ち帰った持ち帰ったリュウグウの砂からアミノ酸が見つかる!

小惑星探査機「はやぶさ2」 wikipedia

小惑星探査機「はやぶさ2」 wikipedia

 

このたび、日本のJAXAの探査ロケットはやぶさ2が小惑星「リュウグウから持ち帰った砂からアミノ酸が見つかったというニュースがありました。アミノ酸といえば生命に必要な成分と言われているので、これは興味深いニュースですね。

 

今回はこのニュースについてです。

 

サンプルリターンに成功した「はやぶさ2」

地球へ向けてカプセルを分離するはやぶさ2の想像図 引用 wikipedia

地球へ向けてカプセルを分離するはやぶさ2の想像図 引用 wikipedia

 

「はやぶさ2」とは、日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)の小惑星探査機でです。この「はやぶさ2」は2014年の12月3日に種子島宇宙センターから打ち上げられて、2018年6月に小惑星「リュウグウ」に到着、リュウグウのサンプルリターンを実行し、2020年12月6日に無事地球に帰還しました。この件については以前記事で紹介しましたね。

 

 

小惑星リュウグウの砂を精密な研究を行い判明した

 

そんなはやぶさ2の持ち帰ったサンプルですが、このたび、分析の結果、この小惑星リュウグウの砂からアミノ酸が見つかったそうです。リュウグウから持ち帰ったサンプルは5.4グラム。

 

これを国内外の研究所は約半年間研究していました。ここでのその経緯を詳しく紹介します。まず、粒子をひとつずつ調べて重さやサイズを計測、画像にしてカタログにしました。

 

ここから、16の粒子を岡山大学惑星物質研究所のチームが地球惑星物質総合解析システム「CASTEM」によって分析。鉱物組成などをした情報を獲得。この結果、23種類というこのアミノ酸・尿素、窒素化合物が見つかりました。

 

リュウグウのサンプルは採取されたときから研究まですべて真空下であったため、太陽系以外で発見されたものと言えるそうです。というとこは、地球の生命が隕石などで地球外からきたという説の証拠にもなります。

 

たんぱく質は20種類からできていますが、今回の分析によると、そのうち約半分のアミノ酸が見つかったそうです。以前には彗星のちり・隕石からもアミノ酸が検出された事例がありましたが、

 

 

小惑星から採取された試料で見つかったというのは今回が初になります。しかし、太陽系外から来たアミノ酸が地球生命のもとになったとという説にも、まだ多くの謎があります。

 

たとえばおなじアミノ酸でも、立体構造が対称になっている二つのタイプがあります。地球生命のアミノ酸のほとんどが、この一方に偏っていますが、理由はわかりません。

 

宇宙英仏学の小林憲正名誉教授は「宇宙から採取された今回のアミノ酸の構造を分析できれば、生命の起源の重要な手がかりが得られるだろう」と語っています。

 

また、リュウグウのサンプルを構成している鉱物は、その約50%が含水層状ケイ酸塩でできている細かな鉱物粒子であり、その中には約9%という無機鉱物・有機物の大きい粒子が点在していて、残り41%はすき間であることもわかっています。

 

このような分析による研究チームの推測では、リュウグウの母天体は太陽系外縁部で星間物質と原始太陽系星雲物質が集まってできた、直径数十kmという氷天体で、

 

これが崩壊熱で凍って、衝突により破片となり、これが太陽系内部で再び集まってがれきのような形になり、自転が加速することでそろばん玉のようになったのではないかと考えています。

 

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生命の起源についての重要な手がかりかも

 

 

「はやぶさ2」が地球に持ち帰った、小惑星「リュウグウ」のサンプルリターンから生命に不可欠なアミノ酸が見つかったというニュースについてでした。これは純粋に地球外の小惑星で見つかったアミノ酸ということで、生命の起源についても重要な手がかりになるかかもしれませんね。

 

分析では、真空下で砂の粒子をひとつずつ調べたというから、すごいですね。やはり、非常に貴重なサンプルなので、すごい厳密な空間で慎重に行われたと想像できますね。今後は、ほかのチームの分析についても、論文によって順次明らかにされる予定になっています。

 

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