金星

2018年の6月7月、金星と月が接近していました

2018年9月4日

今年2018年の6月、金星と月が接近していました

 

今年(2018年)の夏は火星が地球に大接近したのが話題となりましたが、

実は金星が今年6月17日・7月16日に月と接近していたことをご存知でしょうか?

この光景が美しいと天体ファンから話題になりました。

今回はこの金星の接近についてご紹介します。

 

金星について

 

金星は、太陽系の中で2番目に太陽から近い惑星です。

 

水金地火木…ですから、水星の次ということになりますね。

 

地球に近いタイプの惑星で、

太陽系の惑星の中でその大きさ・平均密度が一番地球に近い惑星のために、

「地球の姉妹惑星」とも言われています。

 

ほぼ円に近い軌道を持っていて、地球からは明け方・夕方に見ることができて、

太陽と月の次に明く見えるために、「明けの明星」「宵の明星」

という別名でおなじみの星です。

 

今年の月と金星の接近

 

この金星が、今年2018年6月16日に月に接近しました。

 

6月に入って、宵の時間の西の空で輝いている金星が見やすくなっていました。

金星はマイナス4等という光度を持っていて、

夕焼けの空でも周囲の星よりも特に明るく輝いています。

 

6月16日にはこの金星と三日月が接近しました。

 

夕焼けを背景に、ひときわ輝く金星・三日月が共演し、美しい眺めとなりました。

 

さらに、月をじっと観察すると、影の部分が少し光る様子も見えたかもしれません。

 

これは、地球の反射光が月の影を照らして起こると言う「地球照」という現象です。

 

この日は、太陽が沈んで30分後の金星は東京の空で高度23.5度であり、

高くはなかったため、開けた場所での観察が必要でした。

次の日には、月がより高くなったために金星と離れ、月の形も太くなりました。

 

また、今年2018年7月16日にも、夕方から宵にかけて、

西の低い空で月齢3という細い月と金星が近づいて見えました。

 

幻想的な月・金星の接近は、多くの月・惑星の 接近の中で最も美しい光景です。

 

地域により多少時間が前後しますが、

日が沈み暗くなった19時半くらいから見られるようになり、

20時からの1時間が最も見やすくなりました。

 

21時以降は月・金星は地平線に沈んでいきした。

短時間の天体ショーでしたが、見れた人はラッキーでしたね。

 

また、南の空では木星・火星も輝きました。

 

 

金星と木星が地球の気象に影響を与えている!?

 

実は、金星は木星と同じく、

地球の気象に影響を与えているという最新の研究があるのをご存知でしょうか?

 

ラトガース大学のデニス・ケント教授が率いる研究チームによると、

なんとそれは2億年前からずっと続いているんだそうです。

 

地球磁場を研究しているケント氏は、

「地球の気候サイクルは、地球が太陽をどのようにして周回しているかによって、

また、地球に届く太陽光の小さな変動が気候の変化とつながってます」として、

木星・金星の地球気象への影響を語ります。

 

木星・金星は大きさ・地球との近接性のため、強い影響を与えるとしています。

研究では惑星相互の重力によって軌道が揺動し、

40万5000年というサイクルで地球の季節的違いが強くなるとしています。

 

発見されたこのサイクルは、恐竜の登場以前から数億年という間で起こっていて、

それが現在でも活発であるとケント氏は語ります。

具体的には、「夏はもっと暑く・冬はもっと寒くなる」ということです。

 

数百万キロという距離の離れた惑星軌道が、

地球の気象パターンに影響を与えていたという可能性について、

皆さんは想像したことがあるでしょうか?

 

今年は多くの惑星が地球に接近しています

 

今年は多くの惑星が地球に接近するという、

1世紀ぶりの「接近イヤー」なんだそうです。

 

最も接近する惑星とその日時は、

木星・5月10日

土星・6月28日

火星・7月31日

 

です。この惑星たちが続けて最接近して、

それらが同じ方角に見えるというのは1922年以来なんだそうです。

 

地球から見える土星の輪は15年ごとに傾きが変化しますが、

今は傾きが大きいので望遠鏡で見ると美しい姿が観測できます。

なお、火星は約15年ぶりという大接近になります。

 

 

上記にも説明しましたが、金星と月の共演は実に美しいのです。

とはいっても、いくら言葉で言っても説明はできないので、やはり実際に見てみたいですよね。

 

次回の接近は8月14日と言われていますので、

見逃した人はこの日に観測してみましょう。

 

 

美しい金星と月の共演

 

今年2018年夏の金星と月の接近についてでした。

「天体観測」と言えば「夏」というイメージがありますよね。

こないだの火星もそうですが、こういった接近イベントは楽しいですね。

天体観測は夏休みの自由研究にもできそうです。

 

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