宇宙雑学

「チャンドラヤーン2号」や「ISRO」などインドの宇宙開発を紹介

2019年9月1日

インド 国旗 f

 

みなさんは、最近インドが宇宙開発を熱心に取り組んでいるということをご存知でしたか?

これはほとんど知られていないことですよね?

 

なんと、最近、インドが月探査計画を発表しています、

ここでこのインドの月探査計画やインドの宇宙開発についてみていきましょう。

 

インドの「チャンドラヤーン2号」が月に向けて打ち上げられる

チャンドラヤーン2号 wikipedia

チャンドラヤーン2号 wikipedia

 

今年2019年7月22日、インドの「チャンドラヤーン2号」という探査機が宇宙に打ち上げられました。この「チャンドラヤーン2号」がなんと月に向かい、問題なく順調に行けば、今年の9月上旬に月に降り立つということです!

 

このミッションは、これまでに人類が到達していなかった、「月の南極」付近を目指しています。これが成功すると、インドはロシア・米国・中国に続いて月に着陸した史上で4番目の国になります。月の南極付近というのは、普通の人にはあまり知られていない場所ですよね。

 

そんな場所があったのかと思う人もいるでしょう。宇宙飛行士にとっても、月の南極域はもっとも興味深い場所のひとつなんだそうです。

 

チャンドラヤーン2号の月探査計画

 

ちなみに、チャンドラヤーン2号の「チャンドラヤーン」とは、直訳でサンスクリット語の「月の乗り物」という意味です。チャンドラヤーン2号は、インドのアンドラプラデシュ州にある「サティシュダワン宇宙センター」から現地時間で7月22日に打ち上げられました。

 

重さは3.8トンで、軌道周回機・着陸機・探査機の3段階で構成されていて、このすべてをインド宇宙研究機関「ISRO)」が開発しています。チャンドラヤーン2号は2カ月かけて月面約100キロの軌道に到着して、インドの宇宙開発におけるパイオニアであるビクラム・サラバイ氏にちなんだ名前の着陸機「ビクラム」を本船から射出、月の南極付近に着陸させる予定です。

 

「知恵」という意味の探査機の「プラギヤン」は地球時間で14日である月の1日分をかけ、月の鉱物・化学物質を収集するそうです。軌道周回機は1年かけて「月の地図」を作成、また月の大気についても研究します。

 

チャンドラヤーン1号について

 

チャンドラヤーン2号はインド宇宙研究機関「ISRO」が月へ送る最新の月探査機で、2008年に打ち上げられた月探査機「チャンドラヤーン1号」に続くものになります。チャンドラヤーン1号は、ISROが2008年の10月22日に打ち上げられた、インド宇宙機関で初の月探査機です。

 

インド宇宙研究機関は1999年に月探査プロジェクトを政府に提案、これを受けバジパイ首相は2008年までには探査機を月に送るを国民に発表しました。可視・近赤外線・低/高エネルギーX線の領域で詳細な月の表面の観測をすることを目標にしました。ペイロードには観測機器が11つ搭載し、このうち6つがNASAとES)、ブルガリア科学アカデミーによるものです。

 

無事に月に到着し、これでインドは史上5国目に物体を月面に到達させました。しかし、最初は2年を予定していたミッションでしたが、10カ月に通信が途絶えています。得られたデータは月の表面に水があることについての貴重な情報を示し、インドの科学界にも刺激を与えています。

 

「月面鉱物マッピング装置」が水分子・ヒドロキシ基のスペクトル吸収を月面広範囲から検出。NASAはこの観測結果と以前の「カッシーニ」「エポキシ」の観測結果を合わせ、月に水があることが確定的になったという発表を「サイエンス」2009年9月号で行いました。

 

さらに、チャンドラヤーンの小型合成開口レーダーが観測したものを解析し、月の北極近く分布しているという、永久影を持った40個のクレーターに、なんと総計6億トンもの水があるという計算も見発表しました。

 

インド版NASA!?「ISRO」について

 

このように、インドには、「ISRO」という、アメリカのNASAのような機関があるんですね!

「ISRO」はインド宇宙研究機関という名前で、インドの宇宙開発を受け持つ国家機関です。

 

インドが1947年に独立したとき、科学者や政治家は、インドほど人口が多い国は宇宙技術が必要と認識、リモートセンシング・通信分野の人工衛星も必要という考えから宇宙機関を設立ました。インド南部にあるカルナータカ州の州都で、南アジアでも屈指の大都市であるバンガロールを本拠地に、日本円で約1000億円という予算で約2万人という職員が、宇宙関連技術の開発・応用のために働いています。

 

ISROは今後、複数の「新世代地球観測衛星」を打ち上げる予定だそうです。ほかにも新型ロケット・人工衛星も開発が進行中で、今回のチャンドラヤーン2号もそのひとつです。また、ISROは太陽コロナの観測をする衛星Aditya-1(アジチヤ・日本語で太陽)という太陽探査機を設計中です。

 

チャンドラヤーン2号が今回のミッションに成功すれば、ISROのもつ惑星探査連続成功という記録を1つ増やすことになります。インドの火星周回機「マンガルヤーン」が2014年に火星に無事到達しましが、これはアジアで初であり、また、最初のミッションで火星に到達した初めての記録でした。

 

ISROのミッションはコストが比較的に低いことで注目されています。他の惑星までのミッションは、普通は何十億ドルも費用がかかりますが、チャンドラヤーン2号の予算はなんと1億4400万米ドル、日本円で約156億円だったそうです。2017年には、低予算の人口衛星を104基も打ち上げています。

 

普通の人はほとんど知らないのでは?

 

インドの月探査機「チャンドラヤーン2号」の打ち上げと、インドの宇宙開発機関「ISRO」の概要についてでした。日本では一般的にほとんど知られていないですが、インド「ISRO」はかなりの大規模な機関なんですね!

 

現在はNASAだけでなく、やはりいろいろな国が宇宙に目を向けているようです。

 

参考記事:インドの月探査機「チャンドラヤーン2号」、打ち上げ成功

 

 

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