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日本のJAXAが月に見つけた巨大な空洞とは?

2018年10月3日

月

 

2017年の10月、日本のJAXA・宇宙航空研究開発機構等の研究チームが、

月の地下に、長さが50kmという大きな空洞を発見したそうです。

これはいったいなんなのでしょうか?すごい興味深いですね!
 

月に巨大地下空洞が見つかる!

 

2017年、10年前に打ちあがった日本製の月探査衛星である

「かぐや」から送られてきた観測データを分析したところ、

なんと月に巨大な地下空洞を発見したということが明らかになりました。

 

その空洞の大きさはなんと長さ約50km。

これは東京都心〜江ノ島の距離にあたるほどの大きさです。

 

これは、月面の温度や宇宙からくる放射線などから人間を守る、

月面基地が実現する場所になるかもしれません。

 

日本のJAXA・宇宙航空研究開発機構の研究班によれば、

これは数万人が住める「月面都市」が作れるほどの大きさだそうです。

 

現在は世界の多くの国で月を目指す構想を発表していますが、

今回見つかった月にある巨大地下空洞は、どういった可能性があるのでしょうか?
 

月の巨大地下空洞を見つけた「かぐや」とは?

 

今回、月で巨大地下空洞が見つかった場所は、

月で最大という火山地帯である「マリウス丘」です。

このマリウス丘は地球の方に向いている「表側」にあるため、

私たちの地球上から望遠鏡によって見ることが可能です。

 

この発見は2007年に打ち上げられた

月探査衛星の「かぐや」が観測したデータによって見つかりました。

 

公募によって名づけられた、竹取物語にちなんでいる「かぐや」は、

英語名では「SELENE」、セレーネと呼ばれていて、

これはギリシャ神話に登場する月の女神からつけられています。

 

これはアポロ計画以来における最大規模の月探査で、

以降中国やアメリカ、インドの月探査機の先陣を切ったプロジェクトでした。

 

アジアの太陽系の探査では、日本が先行していましたが、

その後は中国がアメリカとロシアに次いで宇宙大国とされていたので、

この日本の探査機は国外のメディアからも注目されました。

 

2009年6月の月面落下まで、「かぐや」が月軌道を1年と半年にわたり周回しながらレーダー等で

調べた月の内部データを分析すると、巨大空洞の存在が明らかになったのです。

 

注目なのがその大きさで、幅は約100m、高さは約数10m、

全長は約50kmという巨大な空洞です。

 

このような地下空洞がどのようにできたのかが気になりますよね。

 

これは、「溶岩チューブ」という火山の溶岩でできた空洞とされていて、

「マリウス丘」の火山活動が活発だった約35億年前に誕生したのではないかと考えられています。

 

こういった地下空洞は実は地球にも多くあり、

日本ではあの富士山のふもとにも存在しています。

 

その中でも、天然記念物として指定されている

「西湖コウモリ穴(山梨県の富士河口湖町西湖地区のコウモリが多く棲む溶岩洞穴)」は、

観光地としても知られています。

 

関連記事:日本のNASA、JAXA(ジャクサ)ってどんなところ?

関連記事:日本発の大成果!地球の酸素が月まで届いていた!

 

宇宙探索の中継地点としての月

 

人間の月探査というものは、有名なNASAのアポロ計画が1969年〜1972年にありました。

アポロ計画は人類初の月面有人着陸として、世界中の人間に知られていますね。

 

しかし、その後の月探査では40年以上も有人探査はありませんでした。

 

その代わりとして人間の宇宙活動の中心地になったのは、

地上400kmを回っている「国際宇宙ステーション(ISS)」です。

 

これはアメリカ・日本・ロシア・カナダ・ヨーロッパ諸国が共同運用している施設で、

宇宙の放射線や宇宙での無重力が人間の体に与えるもろもろの影響を調べ、

レタス等の食用野菜を育てるといった研究等、

人間が宇宙空間で生きていくためのもっとも基礎的な部分の研究が行われていました。

 

このISSの運用は2024年までであり、

その後は民間施設になると言われています。

 

このような中で、この国際宇宙ステーションで得られた研究を生かし、

月またはそれよりも遠い星である火星等、

深宇宙「ディープスペース」を目指すといった構想が世界でと次々と発表されています。

 

このため、現在の月は、遠くの宇宙に行くときの中継基地、

宇宙で人類が生きていくための技術実証地点として注目されているのです。

 

アメリカはこのほど、トランプ大統領の下では初という「国家宇宙会義」を開いて、

ここでペンス副大統領がアメリカ人の宇宙飛行士をまた月に送って、

ここに火星より先の場所に向かう基盤を作りたいと話しました。

 

NASAでは、月付近の宇宙ステーションを2020年代の後半までには完成するという構想を発表し、

ロシア宇宙開発公社との共同開発に合意しました。

 

ヨーロッパ宇宙機関・ESAでも有人月面探査を構想していて、

月面基地を作る考えを発表しています。

 

ほかにも、ロシア・中国といった国も月への有人宇宙探査を構想しています。

 

日本ではJAXAが2025年以降から日本人の宇宙飛行士を月へ送る計画を検討中で、

これから議論をするとしています。

このたび発見された巨大地下空洞を利用した、

新しい有人での月面探査構想が計画されるかもしれませんね。

 

地下空洞が将来「月面基地」の建設地になるかも?

 

月の巨大な地下空洞は、隕石によって破壊されている表面とは違い、

月にかつて磁場があったという証拠、

月にあった水のような揮発性物質なども見つかるかもしれないために、

多く科学的課題についてのヒントが期待できるとして重要になります。

 

将来の「月面基地」建設地の有力な候補としても非常に重要です。

 

前世紀のアメリカの「ルナー・オービター計画(アメリカがアポロ計画の前、

1966年〜1967年にかけて行った無人の月探査機計画)」や

「アポロ計画」で観測した画像データは、地下空洞のありかを示すようなものは見つからなかったため、

今回の発見の重要さがわかりますね!

 

月を見ながら巨大空洞について想像してみては?

 

月の地下に見つかった巨大空洞についてでした。

これがもしかしたら人間の居住地になるかもしれないと考えると、なんだかワクワクしてきますね。

そういえば、秋といえばお月見ですね。

月を見ながらそんなことを考えると楽しいかもしれません。

 

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